テレダインが、デンマークの注目スタートアップMiRを買収
テレダイン・テクノロジーズ社が、デンマークの自走ロボット開発会社のモバイル・インダストリアル・ロボッツ(MiR)社を買収した。『ドライブ&コントロール』が伝えている。買収額は1億2100万ユーロ(1億4800万ドル)。ただし、2020年までに特定の業績を達成すれば、追加で1億100万ユーロ(1億2400万ドル)が支払われる。
テレダイン社は、2015年に同じくデンマークのユニバーサル・ロボッツ社を買収し、さらに今年になって、ロボット用制御ソフトウェアなどを開発するエナジット社を買収した。産業用計測器やセンサーを開発してきた同社は、近年ロボット分野への進出を加速化している。
一方、MiR社はもともとユニバーサル・ロボッツ社に在籍していたトーマス・ヴィスティ氏らが2013年に共同創設した。同氏は、ユニヴァーサル社では販売やマーケティングを担当する副社長を務めていた。この経験が、MiR社の拡大に貢献したことは間違いない。
下の写真は、ロボニュースが2016年に同社を訪問した際の社内とヴィスティ氏の写真。最初のアイデアはレゴブロックで組み立てて作ってみたと聞いた。
『ロボット・レポート』によると、パイロット・プログラムを行なっていたグローバル企業が大量注文したことで、MiRは2017年には売り上げが300%増加した。また、牽引型の自走ロボット製品への人気も高いようだ。同社は現在40カ国にディストリビューターを擁し、またアメリカ、シンガポール、中国、ヨーロッパ各地に拠点を持つ。社員数は70名。エアバス社、ハネウェル社などを顧客企業とする。
買収を行なったテレダインは、MiR社とユニバーサル・ロボッツ社の間に共通点を多く見出していた。『ロボット・レポート』が同社の2018年第一四半期決算発表会からの引用として下のスライドを掲載している。
中小企業にとってもすぐに使え、直感的なインターフェイスがあることなどが強みだ。デザインの国デンマークの特徴が、こんなところにも現れているのだろうか。