カテゴリー: スタートアップ、ベンチャーキャピタル

アップルが買収したプライムセンス社は、ロボットにも関係している

先だって、アップルが3億5000万ドルで買収したイスラエルのスタートアップ、プライムセンス社は、ロボットにも技術を提供している。『ロボハブ』が伝えている

プライムセンス社の3D深度センサー技術は、3Dシステムズ社のセンス3Dスキャナーや、クァルコム社の子会社ヴフォリア社のスマートテレイン、そしてマイクロソフトのキネクトにも使われている。

これからはロボットもジェスチャー入力する?(http://www.primesense.comより)

これからはロボットもジェスチャー入力する?(http://www.primesense.comより)

そしてロボットでは、アイロボット社のテレプレゼンス・ロボットのアヴァだ。このナビゲーション・システムの中で使われているという。価格が手頃なため、今後も応用の可能性が広いという。

プライムセンス社のサイトには、アメリカのスタートアップやフランスロボット研究所の例が、アヴァと共に掲載されている。

スタンフォード大学の教授たちによる、バクスターのケース・スタディー

バクスターを開発するリシンク・ロボティクス社のビジネスモデルとテクノロジーなどをまとめたケース・スタディーが、今年6月に出ていた。スタンフォード大学の機械エンジニアリング学部の二人の教授がまとめたもの。

Robot - case_study

但し書きとして、「この論文は、ビジネス面での効果的な戦略を考察するものではなく、学生との論議のベースとなることを目的としている」と記されているが、内容はいろいろ参考になるので、ぜひ目を通されることをお勧めしたい。

概要をお伝えすると、ケース・スタディーでは、会社の沿革、資金調達、経営陣、製品のテクノロジーの他にも、会社としての戦略、今後の可能性、競合などに触れている。

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クラウド・ファンディングで目標額の3倍以上を達成したオモチャ・ロボット

グーグルとアップル、フロッグ・デザインの出身者らで創設したプレイアイ社のクラウド・ファンディングが目的額の3倍以上に達している。

同社の製品は、球体をしたふたつのロボット、「ヤナ」と「ボー」だ。いずれもタブレットなどから子供が簡単にプログラムをすることができ、移動したり、モノを運んだり、鉄琴で音楽を奏でたりさせることができる。この手のオモチャにしては少々値段が高めでヤナは49ドル、ボーは149ドル。来年市販される際には、価格は20ドル高くなるという。開発者向けのAPIへのアクセス付きだと、2つのロボットと合わせて189ドルとなる。

プレイアイ社の「ボー」(左)と「ヤナ」(右)は子供がプログラミングを習得するよう考えられたロボット(https://www.play-i.com/より)

プレイアイ社の「ボー」(左)と「ヤナ」(右)は子供がプログラミングを習得するよう考えられたロボット(https://www.play-i.com/より)

プレイアイ社の謳いは、「これからの子供にとって、プログラミングのリタラシーを持つことは必須になる」というもの。ヤナとボーを動かすためのプログラミングがその第一歩となるというわけだ。

対象としている年齢は、5〜12歳。それ以上は、APIでさらに高度プログラミングが試せるという。ボーは車輪がついていて、障害物を避けて移動でき、ボーは触れたり叩いたり振ったりして、発光するなどの指示が可能。スクラッチやブロッキーなど、子供に親しまれているビジュアル・プログラミングにも対応する。

自社サイトでクラウド・ファンディングを行っており、25万ドルの目標額に対して、11月23日現在で89万4000ドル以上が集まっている。評判は上々だ。

ウォールストリート・ジャーナルの関連記事はここ

資金調達をしたロボット・スタートアップが増えている

最近、ロボット関連のスタートアップが新たな資金を調達したというニュースをよく耳にするようになった。出資するのは、ベンチャー・キャピタルが中心のようだ。それらをまとめてみよう。

モノレール上を走行してソーラーパネルの向きを変えるキューボティックス社のロボット(www.qbotix.comより)

モノレール上を走行してソーラーパネルの向きを変えるキューボティックス社のロボット(www.qbotix.comより)

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「ロボット株指数(ROBO-STOX)」がスタート

ロボット産業の株価を追跡するロボット株指数が、ナスダックで正式にリストされた。ローンチされた11月12日には、それを記念してユニバーサル・ロボッツ社のUR5がナスダックの終了ベルを鳴らした。

Robot - robostox

ロボット株価指数がスタート。ユニバーサル・ロボッツ社のビデオから

BBCのニュースでインタビューに応えるロボストックス社CEOのボブ・ウィルソン氏によると、『ハードウェア、ソフトウェアの発展によって、ロボットが生産的なツールになり、機が熟した」とのこと。

現時点では、産業用、家庭用、軍事用、医療用ロボット、ドローン開発企業77社の株価から算出する。この指数は今後、ロボット産業の発展や健康度を測るベンチマークとなる。

これを伝える『フォーブス』誌の寄稿記事によると、2012年には1億8970万ドルのベンチャー・キャピタル資金がロボット企業に注ぎ込まれたという(Hizook調べ。100万ドル以下は除外)。また、クラウド・ファンディングのインディーゴーゴーでは、ハードウェア関連で資金調達しようとするプロジェクトは、2013年は前年度から100%増え、調達した資金は1000%増加したという。

ローンチのビデオはここに。

スタンフォード大学+UCバークレーのロボット・シンポジウム全記録が見られる。アンキドライブの生産現場も公開

さる10月11日に、カリフォルニア大学バークレー校で、同大学とスタンフォード大学のロボット研究者を中心にしたシンポジウムが開かれた。残念ながら、ロボニュースは取材に行けなかったが、その全記録ビデオがサイトに載っている

ロボット開発に重要な技術研究の発表と並んで、すでにロボット製品を出している新興企業のプレゼンテーションもある。時間があれば、ぜひ見ていただきたい。セッションは4部に分かれているが、このプログラムのページから各スピーカーのプレゼンテーションに直接アクセスできるようになっている。

ロボニュースでは、最近話題になっている新興企業アンキ社(Anki)とレッドウッド・ロボティクス社のプレゼンテーションを見てみた。アンキ社は新しいタイプのゲームカーのメーカー、またレッドウッド・ロボティクス社はSRIウィロー・ガレージメカ・ロボティクス社の合資で生まれ、ロボットアームを開発中とされているが詳細がまだ隠されている企業である。

アンキ社のアンキドライブ。ビデオゲームが飛び出してきたような興奮が味わえる

アンキ社のアンキドライブ。ビデオゲームが飛び出してきたような興奮が味わえる

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「家庭用菜園のためのロボットも出てくるでしょう」。グリシン・ロボティクス社ヴァレリー・コミッサロヴァ氏インタビュー

ロシアを拠点にするグリシン・ロボティクス社は、いち早くロボット分野への投資を目的に設立されたベンチャーキャピタルである。創設者のディミトリ・グリシン氏は、ロシアのインターネット会社Mail.Ruを設立した人物で、ロボットへの関心が高く、個人資産2500万ドルを元に投資を行っている。同氏についてはロボニュースでも以前取り上げたことがある。

グリシン・ロボティクスは、起業したばかりのスタートアップへのシード投資が中心で、対象は一般消費者向けのロボット会社。現在同社が投資しているスタートアップには、ナノサティスファイ社(極小衛星を製造)、ロボッツアップス社(ロボットのためのアップ・ストアー)、ダブル・ロボティクス社(iPadを利用したテレプレゼンス・ロボット開発)、スヴィヴル社(被写体に合わせて動くビデオ・キャプチャ技術開発)、ボルトio(ハードウェア・インキュベーター)などがある。

先頃『ロボビジネス2013』会議に参加し、いくつかのパネルでモデレーターも務めていた同社の事業開発ディレクター、ヴァレリー・コミッサロヴァ氏に、グリシン・ロボティクス社の投資ビジョンなどを尋ねた。

グリシン・ロボティクス社事業開発ディレクターのヴァレリー・コミッサロヴァ氏

グリシン・ロボティクス社事業開発ディレクターのヴァレリー・コミッサロヴァ氏

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『ロボビジネス2013』会議レポート<その1> ロボット起業したい?

先週10月23〜25日に、シリコンバレーのサンタ・クララで『ロボビジネス2013』会議が開かれた(EHパブリッシング主催)。同会議は今年で10回目を迎えた。

今回の会議は、初日のワークショップとその後2日間のセッションで構成されており、後者は事業開発、新市場と応用、実現技術、設計と開発の各テーマに分かれていた。その様子を数回に分けてお伝えしよう。

初日の「キックスタート・ワークショップ」は、ロボット企業の起業ワークショップである。どのようにロボットのアイデアを売れるビジネスにするのかを、経験者、ベンチャーキャピタル、そして最近増えているハードウェア起業のためのサポート会社、マーケティング関係者が話し合った。

左より、パワーズ氏(NREC)、カン氏(ダブル・ロボティクス社)、リノード氏(ロモーティブ社)

『ともかく最初は、いいロボットを作ること』のセッション。左より、パワーズ氏(NREC)、カン氏(ダブル・ロボティクス社)、リノード氏(ロモーティブ社)

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20台の運搬ロボットが働く、シリコンバレーの病院の様子

シリコンバレーにある町、マウンティンビューはグーグルのお膝元としても知られている。早くから町の中にグーグルがWIFIを敷設し、ちょっと近未来の都市の姿を感じさせてくれた。

そのマウンティンビューに、数々のロボットを採用しているエルカミーノ病院がある。

エルカミーノ病院は50年以上の歴史を持つ病院だ。しかし、シリコンバレーの病院らしく新しいテクノロジーの導入に余念がない。手術ロボットのダヴィンチは2台設置し、また血液検査も自動的に行えるシステムを10年以上前から使っている。それ以外にも、テレプレゼンス・ロボットのVGOが1台、そして腫瘍を画像ガイダンスによって自動的に精密に焼き切るサイバーナイフなどが利用されている。

そして、2009年に古くて使いにくくなった病院の建物を新たに改築するにあたって、導入したのがエーソン社製の運搬ロボット「タグ(TUG)」である。

病院のスタッフ用通路を前進するタグ。これは薬品を運んでいるもの。

病院のスタッフ用通路を前進するタグ。これは薬品を運んでいるもの。

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ジョージア工科大学にヒューマノイド・ロボットが勢揃い

今週10月15〜17日まで、『ヒューマノイド2013』会議がアトランタのジョージア工科大学で開催されたが、そこで公開されたロボットが、同大学のサイトで紹介されている。写真を見ると、同大学のロボットの他、NAOやバクスターも来ていたようだ。

それ以外に興味を引かれるのは、「ソシボット」。極小のピコ・プロジェクション技術によって顔の表情を自在に設定できるものだ。男、女など多様な顔のタイプを顔面に映し出すことができ、目は人の動きを追う。それだけではなく、相手の性別や年齢、表情を見分け、それに合わせてあらかじめプログラムされた動作を遂行する。

さまざまな顔をプロジェクションで表現できるソシボット。(www.news.gatech.eduより)

さまざまな顔をプロジェクションで表現できるソシボット(www.news.gatech.eduより)

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