カテゴリー: 軍事用ロボット

DARPAロボティクス・チャレンジ関連ビデオ、続々

ロボティクス・チャレンジ(DRC)まで4日となり、DRCのサイトにも新情報が続々とアップされている。その中に、おもしろいビデオが3本。

下は、チーム・ヴィガー(Team ViGIR)がアトラスを迎えるにあたって、ラボをセットしているところ。途中から箱に入ったアトラスが取り出される様子がわかる。

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グーグルがボストン・ダイナミックス社を買収!

いやはや驚きのニュース。グーグルがあのボストン・ダイナミックス社を買収したとのことだ。『ニューヨーク・タイムズ』が報じている

ボストン・ダイナミックス社は、重い荷物を載せて4本脚で歩くビッグ・ドッグでよく知られるロボット開発会社。来週のDARPAロボティクス・チャレンジにもヒューマノイド・ロボットのアトラスを提供する、アメリカのロボット業界の代表的存在だ。

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トラックDチームもそろい、DARPAロボティクス・チャレンジが準備万端

12月20〜21日にマイアミで開かれるDARPAロボティクス・チャレンジは、一般にも無料で公開されるイベントとなる。そのためか、同チャレンジのサイトが最近一新されたようだ。挑戦するチームタスクなどが、非常にわかりやすくなっている。

これまで決まっていなかったトラックDのチームも公開されている。トラックDは、DARPAからの研究補助金を受けず、自前のハードウェア(ロボット)とソフトウェアを開発して応募した。4チームが選ばれた模様で、これで合計17チームが参加する。

Robot - Chiron

トラックDで選ばれたチームのひとつ、カイロス・オートノミのロボット「チャイロン」

会場では、ロボットの関連技術や被災地の救援技術などを解説した展示も行われ、またボストン・ロボティクス社のアトラスとの記念撮影ができる抽選もあるらしい。

DARPAロボティクス・チャレンジでロボットたちが運転するのは、この車

『ビジネス・オブ・ロボティクス』によると、12月20〜21日にマイアミで開かれるDARPAロボティクス・チャレンジに利用される車が明らかになった。ポラリス社のレンジャー「XP 900 EPS」のカスタマイズ版という。

ポラリス社は、レクリエーション、パワースポーツ、警備、インフラ整備、軍事などに用いる車両の開発・製造会社。本社はミネソタ州ミネアポリスにある。

ロボティクス・チャレンジ用にカスタマイズされたXP 900 EPS(http://www.motorcycle-usa.com/より)

ロボティクス・チャレンジ用にカスタマイズされたXP 900 EPS(http://www.motorcycle-usa.com/より)

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コンピュータ・ビジョン市場は、2016年まで毎年9.4%拡大する

リサーチ・アンド・マーケット社が発行した調査報告書『世界のマシーン・ビジョン市場2012-2016』によると、同市場は2012年から2016年まで年々平均9.4%ずつ成長していくという。

成長を促進しているのは、製造などの産業部門以外の運輸、セキュリティーおよびサーベイランス、軍事および国防、交通管理といった分野だという。ただ、専門家の数が不足しているため、需要や必要性に応じた技術の施行が進んでいないという。

報告書では、バスラー社(ドイツ)、コグネックス社(アメリカ)、テレダイン・テクノロジーズ社(アメリカ)を中心にこれらの企業について触れられている。報告書の価格は2500ドル。

『ロボハブ』の関連記事はここ

過去と現在(と未来)のロボット写真

『ニューヨーク・タイムズ』と雑誌『アトランティック』に数々のロボットの写真が掲載されている。

22歳の発明家が製作したロボット「ミスター・ジョン・キロワット・オーム」は、歩き,話し、タバコを吸い、火を噴いたという。(www.nyt.comより)

22歳の発明家が製作したロボット「ミスター・ジョン・キロワット・オーム」は、歩き,話し、タバコを吸い、火を噴いたという。(www.nyt.comより)

前者は、1920年代後半から作られていたいろいろなヒューマノイド型ロボットについての記事。ロンドンのモデル・エンジニア協会の展示会に登場したロボット「エリック」は、手を挙げて観衆に静粛を求めた後、聞きづらいスピーチを行い、そして着席したという。ウェスティングハウス社は、人間の声に従う「ミスター・テレヴォックス」や「エレクトロ」を製作。タバコを吸ったり口笛を吹いたりしたらしい。それでも、この当時のロボットが後に単純作業を行うようになる産業用ロボットのきっかけとなったと記事は述べている。

こちらにスライドショーがある。

後者の記事は、ここ最近のロボット開発を写真で示すもの。軍事用、救援用、介護用、コンパニオン用、宇宙探索用など多種多様。日本のロボットも数台出ている。クウェートのラクダ・レースでは、背中に載っているのがロボット騎手で、トレーナーが後続する車の中から操作しているとか。

クウェートのラクダ・レースで使われているロボット騎手(http://www.theatlantic.com/より)

クウェートのラクダ・レースで使われているロボット騎手(http://www.theatlantic.com/より)

一体このロボット騎手は、ラクダの背中をポコポコ叩いているのだろうか……、と思って調べてみたところ、中東ではラクダ・レースによく使われているとのこと。従来は、歳もいかない少年の騎手が多かったが、体重を抑えるためにまともな食事もさせてもらえないことがほとんどで、10年ほど前から少年騎手は禁止されるようになったという。その代わりを務めているのがロボット騎手だ。手綱を引き、鞭を振るうらしい。

DARPAロボティクス・チャレンジに向けて、アトラス猛練習中

DARPA(国防高等研究計画局)が主催するロボティクス・チャレンジ(DRC)の予選開催まで、いよいよ1ヶ月を切った。

自前のロボットを持ち込むトラックAおよびトラックDのチームと、これまでソフトウェアを開発し、チャレンジではボストン・ダイナミクス社が開発したヒューマノイド・ロボット、アトラスを使って挑戦するトラックBとトラックCのチームが勢揃いする。トラックDチームの数が不明だが、トラックA、B、Cだけでも13チームある。

『IEEEスペクトラム』がそのうち、IHMCロッキード・マーティン社のアトラスの練習風景を載せている

IHMCはバーチャル・チャレンジ(VRC)で最高点を獲得したチーム。デコボコした地面を歩く練習をしている様子がわかる。

ロッキード・マーティン社は、VRCでは勝ち抜くことができなかったが、NASA ジェット推進研究所(JPL)がトラックAの同研究所チームと合体することになったため、アトラスを譲り受けることになった。同社は、ペンシルバニア大学、ニューヨーク州のレンセラー工科大学と組んで、チーム・トルーパー(Team Trooper)として参加する。ビデオは、どちらかというとプロモーション系。

トラックA各チームのロボット紹介ビデオはここに。

この他にもアトラス関係のビデオを見つけたので、下に上げておこう。

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「ロボット株指数(ROBO-STOX)」がスタート

ロボット産業の株価を追跡するロボット株指数が、ナスダックで正式にリストされた。ローンチされた11月12日には、それを記念してユニバーサル・ロボッツ社のUR5がナスダックの終了ベルを鳴らした。

Robot - robostox

ロボット株価指数がスタート。ユニバーサル・ロボッツ社のビデオから

BBCのニュースでインタビューに応えるロボストックス社CEOのボブ・ウィルソン氏によると、『ハードウェア、ソフトウェアの発展によって、ロボットが生産的なツールになり、機が熟した」とのこと。

現時点では、産業用、家庭用、軍事用、医療用ロボット、ドローン開発企業77社の株価から算出する。この指数は今後、ロボット産業の発展や健康度を測るベンチマークとなる。

これを伝える『フォーブス』誌の寄稿記事によると、2012年には1億8970万ドルのベンチャー・キャピタル資金がロボット企業に注ぎ込まれたという(Hizook調べ。100万ドル以下は除外)。また、クラウド・ファンディングのインディーゴーゴーでは、ハードウェア関連で資金調達しようとするプロジェクトは、2013年は前年度から100%増え、調達した資金は1000%増加したという。

ローンチのビデオはここに。

走り回るロボット「ワイルドキャット」

10月初め、ボストン・ダイナミックス社のユーチューブに突然お目見えしたのが、このすごいロボット。「ワイルドキャット」という名前で、DARPA(国防高等研究計画局)のM3(最大可動性と操作性)プログラムの下で開発されたものという。

電力を搭載し、時速約25キロで走り回る。走り方もギャロップから飛び跳ねるまでといろいろ。走りながらカーブしたりもする。説明によると、「さまざまな地形の上を高速に走るロボット」として開発されてきたようだ。

『IEEEスペクトラム』は、1年ほど前にこのワイルドキャットが開発中であることを知ったとしている。同社の別のロボット、チータの時速45キロに比べるとワイルドキャットは鈍いが、これは搭載電源や歩調による制限なのか、今後調整の必要なまだ新しいロボットであるためなのかは不明という。

ビデオでは途中で転ぶところも出ているが、これだけ軽快に走れるとはあっぱれだ。

パルクール(?)する6本足のロボット

こんな面白い動きをするロボットは見たことがない。ピョンピョン跳ねたり、隙間を飛び越えたり、壁に飛び乗ったり、裏返しになったり……。

『IEEEスペクトラム』によると、このロボットは、ペンシルバニア大学のKod*lab(コッドラボ)で開発されている「Rhex(レックス)」。

ロボットでは、車輪よりも足の方がデコボコの地面を移動するのに有利だが、足はそれぞれの可動要素のインストラクションが複雑になる。そこでこんな足になった。

一番難しかったのは、隙間を飛び越えるという動き(ビデオでは2:09時点)だったという。後ろに下がって勢いをつけるよりも、なるべくせり出して飛んだ方が、真ん中の足のトルクが2回目のバウンスで効き目を発揮して、うまく飛べたのだという。ビデオでこのジャンプを見ると、まるで本能的に動いている動物のようだ。

レックスは、これから砂漠などでも実験を行う予定。人間が踏み込めない危険地域へ侵入するロボットとして想定されているという。

ところで、こうした動きはパルクールと呼ばれるのだそう。パルクールとは、軍隊の訓練などで、障害物を乗り越えつつ、効率的に前進していくための無駄のない運動のこと。レックスもその動きにヒントを得たという。

そのパルクールを調べていたら、下のようなビデオが見つかった。こんなスパイダーマンのようなことができる生身の人々がいるとは……。こちらもロボット並み。


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