カテゴリー: ロボット研究

1枚ずつ味の違うクッキーを準備するロボット。ホビイストの作

味にうるさい人にとっては、同じチョコレートチップ・クッキーでも材料の微妙な違いが気になるだろう。

コンピューター・プログラマーでホビイストのベン・クラスノウ氏が作ったのは、チョコレートチップ・クッキーの各材料の分量を少しずつ変えて、味見するのを可能にするロボット。「シンギュラリティー・ハブ」が伝えている

ビデオには回転して、小麦粉、ブラウンシュガー、チョコレートチップなどを入れてくれるロボットが映っている。まだ混ぜる機械までは作りきれていない模様で、マニュアルに混合。そして焼くのも別建ての工程だ。

ひとつひとつ調合の異なるクッキーを焼いた結果、小麦粉は少々多くてもバサバサにならず、返って全体をしっかりとまとめる役割を果たすとのこと。このロボットのおかげで30種類の味が一度に試せると、クラスノウ氏は喜んでいる。そもそもパーフェクトなクッキーのレシピを求めて始まったロボット作りだ。探求精神旺盛な方である。

それにしてもこのロボット、他の食べ物にも使えそうだ。

義手から指先の感覚を得る

最近は、脳信号を使って義手やロボットアームなどを動かすブレイン・マシーン・インターフェイス(BMI)の話題をよく見かけるようになった。

これもそのひとつだが、逆方向の話。つまり、マシーンからブレインへの信号のフィードバックだ。「テクノロジー・レビュー」が伝えている

たとえば、チェリーの軸を取るといった単純に見える作業も、これまでの義手では指先からのフィードバックが感じられないために難しかった。チェリーを強くつかみ過ぎてつぶしてしまうことが多かったのだ。

指先に20のセンサーを埋め込んだ義手(http://www.technologyreview.com/より)

指先に20のセンサーを埋め込んだ義手(http://www.technologyreview.com/より)

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ロボシミアンはこういう風に動くのだった

NASA ジェット推進研究所(JPL)がDARPAロボティクス・チャレンジでのロボシミアンの記録を公開している。ロボシミアンは5位で予選を通過した。

なかなか現場では見られなかったが、ロボシミアンが這っている4本脚の状態から、脚を折り畳んで立ち上がる様子とか、器用に手先を使っている様子がわかっておもしろい。ビデオは1〜4倍速になっている。

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オクルスリフトとキネクト2で、イマーシブにロボットアームを操作する

バーチャルな三次元世界をどっぷりと体験できるヘッドマウント、オクルスリフトは、ゲーム開発者たちの間で超注目のアイテムだが、このインターフェイスはロボットの操作にも使えるようだ。

NASAジェット推進研究所(JPL)では、オクルスリフトとキネクト2を用いて、ロボットアームを操作する方法を開発中。いずれ、宇宙探索で使えるのではと期待している。「エンドガジェット」が伝えている

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韓国のロボットランド開発が再開。2016年にオープンの予定

景気後退や環境調査のために中断していた韓国の大型開発「ロボットランド」が、昨年12月に再開した。ロボハブが伝えている

この計画は、韓国のロボット産業の活性化を狙った政策の一環として、仁川国際空港からほど近い仁川広域市西区の126万平米の敷地に計画されている。2007年に構想されて着工されたものの、約2年間に渡ってストップしていた。当初のオープン予定は2014年1月だった。

研究機関やテーマパークなど複合開発されるロボットランドの計画

研究機関やテーマパークなど複合開発されるロボットランドの計画

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人間につけたセンサーで、ロボットと真の共同作業ができる

ジョージア工科大学で、人間の筋肉の動きをロボットに察知させて動きを調整する研究が行われている。「IEEEスペクトラム」が伝えている

この研究では、腕にセンサーを着けた人が機械のレバーを操作する際、動きを止めようとすると筋肉の硬化をロボットが認識してレバーの抵抗力を上げる。逆に動かそうとする際には腕の両側の筋肉がどう弛緩し硬化しているかを認識して、それに合わせてレバー側の滑らかさを調整する。

これまでロボットはそれ自体の中で完結して設計されてきたが、この研究はロボットに人間の次の動きを察知させることで、よりヒューマン・フレンドリーなロボットが開発できるとしている。

研究のプレスリリースはここ

今年のサッカー・ワールドカップは、脳信号で動くロボット・スーツでキックオフ

今年6月にブラジル・サンパウロで開催されるサッカーのワールドカップでは、ロボット・スーツを身につけたティーンエージャーがキックオフする予定だ。ワシントンポストが伝えている

脳信号を感知するヘルメットを着け、背中にバッテリーを着けてキックオフ(http://www.washingtonpost.com/より)

脳信号を感知するヘルメットを着け、背中にバッテリーを着けてキックオフ(http://www.washingtonpost.com/より)

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ロボットのためのwww(ワールドワイドウェブ)がヨーロッパでスタート

EU(ヨーロッパ共同体)のプロジェクトとして、ロボアースがスタートした。これは、いわばロボットの頭脳をクラウドで共有するためのプラットフォームで、今後4年間にわたって推進される予定という。「BBC」が伝えている

クラウドで結ばれたロボットが、それぞれのタスクを行う(http://www.roboearth.org/より)

クラウドで結ばれたロボットが、それぞれのタスクを行う(http://www.roboearth.org/より)

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グーグルが買収。ネスト・ラボ社もロボット会社

学習するサーモスタットを開発するネスト・ラボ社が、グーグルに32億ドルで買収されることが明らかになった。

同社のサーモスタットは住人の気配を感じ、生活パターンを学習して、そのうち自動的に適切な温度設定を行うようになる賢い製品。同社は最近、煙探知機も発売したが、こちらも煙のタイプによって異なった警報を出し、どこで煙が出ているのかを家の中の探知機をネットワークさせてわかるようにする。誤報だった場合には、煙探知機に向かって手を振るだけで警報が止まるしくみだ。

ネスト社のサーモスタット(https://nest.com/より)

ネスト社のサーモスタット(https://nest.com/より)

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昆虫型ドローンが空を埋める?

「インターナショナル・ビジネス・タイムズ」が、2015年にアメリカ連邦航空局(FAA)の規制が緩和された後のドローン(無人航空機)と空の話題を掲載している。それによると、現在すでに軍事用や国境監視用にドローンが利用されているが、今後は超小型のナノ・ドローンや昆虫型ドローンが増えるという。

指先に載る昆虫型ドローン。ハーバード大学のロボビーの原型http://www.ibtimes.com/より)

指先に載る昆虫型ドローン。ハーバード大学のロボビーの原型(http://www.ibtimes.com/より)

ナノ・ドローンの利点は飛行コストが安いこと。現在の有人ヘリコプターや飛行機は1時間当たり600〜2万ドルかかる一方で、ナノ・ドローンはたった25ドル。すぐに見つからないこと、そして人間の兵士の命を危険にさらさないことも大きな特長だ。

現在、すでに56の政府関連機関が63サイトでドローン飛行を許可されている。2015年の規制緩和に先駆け、さらに22政府関連機関と24大学が6つのテスト・サイトでの飛行を認められる模様だ。FAAは2017年には2万のドローンが空を飛んでいると予測するが、数はもっと多いと見る関係者もいるという。2015年以降は、商用利用も大幅に拡大する見込みだ。

指先に載るトンボのようなドローン、ロボビーを開発したハーバード大学エンジニアリングおよび応用科学学部のロバート・ウッド教授は、同大学の学生新聞「ハーバード・ガゼット」紙でインタビューに応え、アマゾンがドローンで商品を配達するという構想は、技術的にはかなり実現可能と語っている。

「内部のラボ環境ではすでに実証済み。外部環境では天候や揺れなどのチャレンジがあるが、ロボット・コミュニティーはこれらの問題にも取り組んでおり、解決は近い」としている。


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