アーカイブ: robonewsnet
2013/11/24
『ニューヨーク・タイムズ』と雑誌『アトランティック』に数々のロボットの写真が掲載されている。

22歳の発明家が製作したロボット「ミスター・ジョン・キロワット・オーム」は、歩き,話し、タバコを吸い、火を噴いたという。(www.nyt.comより)
前者は、1920年代後半から作られていたいろいろなヒューマノイド型ロボットについての記事。ロンドンのモデル・エンジニア協会の展示会に登場したロボット「エリック」は、手を挙げて観衆に静粛を求めた後、聞きづらいスピーチを行い、そして着席したという。ウェスティングハウス社は、人間の声に従う「ミスター・テレヴォックス」や「エレクトロ」を製作。タバコを吸ったり口笛を吹いたりしたらしい。それでも、この当時のロボットが後に単純作業を行うようになる産業用ロボットのきっかけとなったと記事は述べている。
こちらにスライドショーがある。
後者の記事は、ここ最近のロボット開発を写真で示すもの。軍事用、救援用、介護用、コンパニオン用、宇宙探索用など多種多様。日本のロボットも数台出ている。クウェートのラクダ・レースでは、背中に載っているのがロボット騎手で、トレーナーが後続する車の中から操作しているとか。

クウェートのラクダ・レースで使われているロボット騎手(http://www.theatlantic.com/より)
一体このロボット騎手は、ラクダの背中をポコポコ叩いているのだろうか……、と思って調べてみたところ、中東ではラクダ・レースによく使われているとのこと。従来は、歳もいかない少年の騎手が多かったが、体重を抑えるためにまともな食事もさせてもらえないことがほとんどで、10年ほど前から少年騎手は禁止されるようになったという。その代わりを務めているのがロボット騎手だ。手綱を引き、鞭を振るうらしい。
2013/11/23
DARPA(国防高等研究計画局)が主催するロボティクス・チャレンジ(DRC)の予選開催まで、いよいよ1ヶ月を切った。
自前のロボットを持ち込むトラックAおよびトラックDのチームと、これまでソフトウェアを開発し、チャレンジではボストン・ダイナミクス社が開発したヒューマノイド・ロボット、アトラスを使って挑戦するトラックBとトラックCのチームが勢揃いする。トラックDチームの数が不明だが、トラックA、B、Cだけでも13チームある。
『IEEEスペクトラム』がそのうち、IHMCとロッキード・マーティン社のアトラスの練習風景を載せている。
IHMCはバーチャル・チャレンジ(VRC)で最高点を獲得したチーム。デコボコした地面を歩く練習をしている様子がわかる。
ロッキード・マーティン社は、VRCでは勝ち抜くことができなかったが、NASA ジェット推進研究所(JPL)がトラックAの同研究所チームと合体することになったため、アトラスを譲り受けることになった。同社は、ペンシルバニア大学、ニューヨーク州のレンセラー工科大学と組んで、チーム・トルーパー(Team Trooper)として参加する。ビデオは、どちらかというとプロモーション系。
トラックA各チームのロボット紹介ビデオはここに。
この他にもアトラス関係のビデオを見つけたので、下に上げておこう。
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2013/11/23
グーグルとアップル、フロッグ・デザインの出身者らで創設したプレイアイ社のクラウド・ファンディングが目的額の3倍以上に達している。
同社の製品は、球体をしたふたつのロボット、「ヤナ」と「ボー」だ。いずれもタブレットなどから子供が簡単にプログラムをすることができ、移動したり、モノを運んだり、鉄琴で音楽を奏でたりさせることができる。この手のオモチャにしては少々値段が高めでヤナは49ドル、ボーは149ドル。来年市販される際には、価格は20ドル高くなるという。開発者向けのAPIへのアクセス付きだと、2つのロボットと合わせて189ドルとなる。

プレイアイ社の「ボー」(左)と「ヤナ」(右)は子供がプログラミングを習得するよう考えられたロボット(https://www.play-i.com/より)
プレイアイ社の謳いは、「これからの子供にとって、プログラミングのリタラシーを持つことは必須になる」というもの。ヤナとボーを動かすためのプログラミングがその第一歩となるというわけだ。
対象としている年齢は、5〜12歳。それ以上は、APIでさらに高度プログラミングが試せるという。ボーは車輪がついていて、障害物を避けて移動でき、ボーは触れたり叩いたり振ったりして、発光するなどの指示が可能。スクラッチやブロッキーなど、子供に親しまれているビジュアル・プログラミングにも対応する。
自社サイトでクラウド・ファンディングを行っており、25万ドルの目標額に対して、11月23日現在で89万4000ドル以上が集まっている。評判は上々だ。
ウォールストリート・ジャーナルの関連記事はここ。
2013/11/22
道に迷った時に、あなたならどうするだろうか。通りかかる人に尋ねるだろうか、それともスマートフォンを取り出して、グーグルマップを開くだろうか。
都市でのテクノロジーの応用方法を探るMITのセンサブル・シティー・ラボの場合は、ドローンを呼び出すようだ。
このおしゃれなビデオによると、特製アプリの「スカイコール」で「呼び出し」ボタンを押すと、間もなくしてドローンが頭上に登場。そこで行き先のキャンパスの部屋の数字を押すと、ドローンが先導して部屋まで連れて行ってくれる。その間、まわりの建物や研究室についても説明を加えてくれるようだ。
確かにこういう使い方があるなあと思わせる。ドローンは、監視用、農業の作物モニター用などの用途がいろいろ競われているが、こんな親切なドローンもありだろう。東京オリンピックの「お・も・て・な・し」用に、ひとつ開発してはいかがだろうか。
2013/11/22
最近、ロボット関連のスタートアップが新たな資金を調達したというニュースをよく耳にするようになった。出資するのは、ベンチャー・キャピタルが中心のようだ。それらをまとめてみよう。

モノレール上を走行してソーラーパネルの向きを変えるキューボティックス社のロボット(www.qbotix.comより)
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2013/11/20
アメリカでは、早くもクリスマス気分がヒタヒタと近寄ってきた。そこでロボハブが、クリスマス・テーマのロボット・ビデオを募集している。
昨年集まったビデオは、どれもロボット開発者の遊び心が満載の楽しく、面白いものばかり。うちのロボットにもぜひサンタ役をさせたい、という向きはぜひ投稿していただきたい。

こんなビデオを作ろう! これは昨年のチューリッヒ工科大学作のもの(http://robohub.org/ より)
2013/11/20
ロボット産業の株価を追跡するロボット株指数が、ナスダックで正式にリストされた。ローンチされた11月12日には、それを記念してユニバーサル・ロボッツ社のUR5がナスダックの終了ベルを鳴らした。

ロボット株価指数がスタート。ユニバーサル・ロボッツ社のビデオから
BBCのニュースでインタビューに応えるロボストックス社CEOのボブ・ウィルソン氏によると、『ハードウェア、ソフトウェアの発展によって、ロボットが生産的なツールになり、機が熟した」とのこと。
現時点では、産業用、家庭用、軍事用、医療用ロボット、ドローン開発企業77社の株価から算出する。この指数は今後、ロボット産業の発展や健康度を測るベンチマークとなる。
これを伝える『フォーブス』誌の寄稿記事によると、2012年には1億8970万ドルのベンチャー・キャピタル資金がロボット企業に注ぎ込まれたという(Hizook調べ。100万ドル以下は除外)。また、クラウド・ファンディングのインディーゴーゴーでは、ハードウェア関連で資金調達しようとするプロジェクトは、2013年は前年度から100%増え、調達した資金は1000%増加したという。
ローンチのビデオはここに。
2013/11/20
ロボット・ビジネスの情報サイト『ロボット・レポート』に、先頃モスクワで開かれたロボット展の写真が掲載されている。それを見ると、彼の地でもロボットが盛り上がっている雰囲気が伝わってくる。海外で開発され、ロシアの販売代理店が出展したロボットもかなりあるが、ホスピタリティー(受付やカスタマー・サービス)や教育系のロボットはロシア製のものが多かったらしい。
写真には、お掃除ロボットのルンバに似たロボット(韓国のユージン・ロボット社製)、窓を拭いてくれるらしいロボット(これはイギリス製)などと共に、テレプレゼンス・ロボット、セグウェイに似た移動具、ジャイロスコープ付きの小型一輪車などのロシア製の製品も見られる。
ロボット熱はやはり全世界的に高まっている様子である。

http://www.everything-robotic.com/より
2013/11/18
ニューヨーク・タイムズの記者、ジョン・マーコフ氏は、近年までシリコンバレーのテクノロジーの発展を追いかけてきた有名人物だが、最近は軸足をロボットに移している。
彼の最近の記事『人間とロボットを結ぶヘソの緒(The Umbilical Link of Man to Robot)』は、ヒューマノイド型ロボットの開発について触れている。人間と一緒に仕事し、生活するロボットへの関心が増してきたという内容だ。アメリカの話題が中心。
東洋経済オンラインに記事の全文が掲載されているので、ぜひご覧いただきたい。

2013/11/18
さる10月11日に、カリフォルニア大学バークレー校で、同大学とスタンフォード大学のロボット研究者を中心にしたシンポジウムが開かれた。残念ながら、ロボニュースは取材に行けなかったが、その全記録ビデオがサイトに載っている。
ロボット開発に重要な技術研究の発表と並んで、すでにロボット製品を出している新興企業のプレゼンテーションもある。時間があれば、ぜひ見ていただきたい。セッションは4部に分かれているが、このプログラムのページから各スピーカーのプレゼンテーションに直接アクセスできるようになっている。
ロボニュースでは、最近話題になっている新興企業アンキ社(Anki)とレッドウッド・ロボティクス社のプレゼンテーションを見てみた。アンキ社は新しいタイプのゲームカーのメーカー、またレッドウッド・ロボティクス社はSRIとウィロー・ガレージ、メカ・ロボティクス社の合資で生まれ、ロボットアームを開発中とされているが詳細がまだ隠されている企業である。

アンキ社のアンキドライブ。ビデオゲームが飛び出してきたような興奮が味わえる
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