ロボットのためのwww(ワールドワイドウェブ)がヨーロッパでスタート
EU(ヨーロッパ共同体)のプロジェクトとして、ロボアースがスタートした。これは、いわばロボットの頭脳をクラウドで共有するためのプラットフォームで、今後4年間にわたって推進される予定という。「BBC」が伝えている。
EU(ヨーロッパ共同体)のプロジェクトとして、ロボアースがスタートした。これは、いわばロボットの頭脳をクラウドで共有するためのプラットフォームで、今後4年間にわたって推進される予定という。「BBC」が伝えている。
アイロボット社が、床のタイル磨きをするスクーバの新モデル「スクーバ450」を発表。この新製品の評価が高く、CES (コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で発表された直後には、同社の株価が急騰したほどだった。
スクーバはゴミの吸い取り、薬品に浸す、こする、水分を吸い取るの4サイクルの作業を行う。これまでのスクーバはこれを1回でこなしていたが、スクーバ450は2回に分けて行う。それで、床がかなりきれいになるそうだ。
また、音声によって今どの段階の作業中か、あとどのくらい時間がかかるのかを教えてくれるのも便利という。300平方フィート(約30平米)の部屋ならば40分、もっと小さな部屋ならば20分で作業を完了する。充電速度もフルチャージまで3時間以内と、速くなった。
この製品は、あまり日本では売れないだろう。というのも、日本の家ではそれほどタイルの床がないからだ。アメリカの住宅では、バスルームだけでなく玄関、廊下、キッチンなどの床に種々のタイルが利用されている。土足で入るために汚れも強い。600ドルもするが、けっこう売れるかもしれない。
テレプレゼンス・ロボットを開発するスータブル・テクノロジーズ社が、これまでのビームとは違った新製品「ビーム+(プラス)」を発売する。「IEEEスペクトラム」が伝えている。
ビーム+は、これまでの製品「ビーム・プロ」と機能的にはほとんど変わらないが、高さがやや低く(135センチ)、ベース部分のデザインが小振りでスマートになっている。何と家庭での利用を対象としており、価格は995ドルとこれまでのテレプレゼンス・ロボットよりずっと安い。ただし、これは最初の1000台の予約販売のための特別価格という。その後は1995ドルと、1000ドルも高くなる。出荷は夏以降の予定。
学習するサーモスタットを開発するネスト・ラボ社が、グーグルに32億ドルで買収されることが明らかになった。
同社のサーモスタットは住人の気配を感じ、生活パターンを学習して、そのうち自動的に適切な温度設定を行うようになる賢い製品。同社は最近、煙探知機も発売したが、こちらも煙のタイプによって異なった警報を出し、どこで煙が出ているのかを家の中の探知機をネットワークさせてわかるようにする。誤報だった場合には、煙探知機に向かって手を振るだけで警報が止まるしくみだ。
「インターナショナル・ビジネス・タイムズ」が、2015年にアメリカ連邦航空局(FAA)の規制が緩和された後のドローン(無人航空機)と空の話題を掲載している。それによると、現在すでに軍事用や国境監視用にドローンが利用されているが、今後は超小型のナノ・ドローンや昆虫型ドローンが増えるという。
ナノ・ドローンの利点は飛行コストが安いこと。現在の有人ヘリコプターや飛行機は1時間当たり600〜2万ドルかかる一方で、ナノ・ドローンはたった25ドル。すぐに見つからないこと、そして人間の兵士の命を危険にさらさないことも大きな特長だ。
現在、すでに56の政府関連機関が63サイトでドローン飛行を許可されている。2015年の規制緩和に先駆け、さらに22政府関連機関と24大学が6つのテスト・サイトでの飛行を認められる模様だ。FAAは2017年には2万のドローンが空を飛んでいると予測するが、数はもっと多いと見る関係者もいるという。2015年以降は、商用利用も大幅に拡大する見込みだ。
指先に載るトンボのようなドローン、ロボビーを開発したハーバード大学エンジニアリングおよび応用科学学部のロバート・ウッド教授は、同大学の学生新聞「ハーバード・ガゼット」紙でインタビューに応え、アマゾンがドローンで商品を配達するという構想は、技術的にはかなり実現可能と語っている。
「内部のラボ環境ではすでに実証済み。外部環境では天候や揺れなどのチャレンジがあるが、ロボット・コミュニティーはこれらの問題にも取り組んでおり、解決は近い」としている。
「ロボット産業は、バイオテクノロジー産業よりも資本集約的でない」という論説が『IEEEスペクトラム』に転載されている。ドローン会社のテラヴィオン社創設者兼CEOのロバート・モリス氏によるもの。分析には、同氏が卒業したカーネギーメロン大学のMBAプログラムの教授らも関わった。
ファストフードを手早く作ってくれるロボットが増えているという。『シンギュラリティー・ハブ』が伝えている。
もっとも新しいのは、メキシコのファストフードでアメリカでも人気のあるブリートを作ってくれるブリート・ボックス。フロリダ州のボックス・ブランズ社製で、ロサンゼルスのガソリンスタンドとショッピング・モールに先頃お目見えしたという。
襲撃事件が相次いだことで、全米の学校では警備体制を高める必要を感じている。銃を持った警備員を配置し始めたところもあるが、それに対する国民の意見は分かれている。問題解決は難しい。そこへ現れたのが警備ロボットだ。
「ニューヨーク・タイムズ」紙は、2012年末に起こったコネチカット州のサンディーフック小学校襲撃事件を受けて設立されたナイトスコープ社とそのロボットK5についての記事を掲載している。
アドエージが、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に出展されていた8種類のロボットを、手短かにビデオにまとめている。どれがいいかの投票だ。
窓ふきをしてくれるロボットや、スフェロの新モデルも映っている。バーベキュー大国のアメリカだけあって、使用後のグリルを掃除するロボットもある。よく見ると、テレプレゼンス・ロボットのビームに抱きついている人がいたりして、笑える。
ただ、日本のクローラー・ロボットについては、ナレーターは「楽しくはないな」などと言っていて、日本でこの手のロボットが開発されている背景を知らなさそう。消費者向けロボットを探す目には、確かにわからないかもしれない。
ここに出ているロボットは以下:
・ウィンボット(窓ふきロボット)
・グリルボット(バーベキューのグリルを掃除)
・クローラー・ロボット(日本のトピー工業社製)
・FURO-S(レストランで注文を取ったりするサービス・ロボット)
・パロ(日本生まれの癒し用アザラシ・ロボット)
・プレオ(学習する赤ちゃん恐竜ロボット)
・スフェロ(高速走行するおもちゃロボット)
・ビーム(テレプレゼンス・ロボット)
小型ドローンの開発で知られるフランスのパロット社のふたつのロボット製品が、CESで人気を集めていたようだ。『IEEEスペクトラム』も、「最新の研究技術を、消費者向けの手頃でおもしろいロボットにする会社」として取り上げている。
ふたつの製品は、さらに小さなミニドローンとジャンピング・スモウ。特にジャンピング・スモウは、かなりの跳躍力で高く飛び上がり、高速に回転する。タブレットを傾けて操作するようだ。
同社の下のビデオを見ると、キッチンを散らかしたりペットを驚かせたりする以外には今ひとつ有益さが不明だが(!)、オモチャならば仕方がない。それでも、把握力や衝撃吸収は高そうである。『IEEEスペクトラム』は追って詳しい取材記事を掲載するとのことなので、楽しみに待ちたい。
このパロット社は、ユニークな製品ラインアップを持つ企業だ。スマートフォンやタブレットの周辺機器、ナビゲーションなどの車載デバイスに加えて、車載システム、ワイヤレス・スピーカー、ワイヤレス・ヘッドフォン、はたまた植物の状態をモニターするワイヤレス・プラントモニターまである。現実世界のモノをネットでつなげる「インターネット・オブ・シングズ」企業にこれから発展していくのだろう。
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