すでに人体の50%は、マシーンで代替可能?
スミソニアン博物館が、「バイオニック・ボディ」に関するドキュメンタリーを制作、10月20日にケーブルTVのスミソニアン・チャネルで放映する予定だ。
バイオニック・ボディとは、人体の生体信号とセンサーやコンピュータ機能を統合した半人工的な身体のこと。すでに筋肉の動きや神経の信号を読み取って手足の動きを形成する義足や義手があるが、それ以外にも脳信号を利用して動くロボットアーム、独自に機能する人工臓器(膵臓、脾臓、肺など)などが研究、開発されており、これらを合体すると、人体の50%を占めるという。もちろん、それらを全部統合したとして相互にうまく機能するかどうかは別問題だが、バイオニック・ボディの研究がここまで進められているとは驚く。
放映に先立って、『スミソニアン・マガジン』が記事を掲載している。その中で言及されている研究や企業は以下だ:
・タッチ・バイオニックス社(英): バイオニック義手i-limbを開発
・MITメディアラボのバイオメカトロニクス研究室(米): 自身も登山事故で両足をなくしたヒュー・ハー教授のバイオニック義足の研究開発。ここから製品化を行うBiOM社も生まれた
・ジョンズホプキンズ大学応用物理研究室(米): 26関節と17個のモーターでコントロールする義手、義足を開発
・ブレーンゲート研究: ブラウン大学、マサチューセッツ・ジェネラル病院、スタンフォード大学などが共同研究したロボットアームを脳信号で動かす研究
・デュモントフォート大学薬学部(英): 人工膵臓の開発
・シンカーディア・システムズ社(米): ポータブルな電源を利用した人工心臓の開発