SRIから、リンゴ収穫ロボット会社がスピンアウト
シリコンバレーの研究機関として知られるSRIが、リンゴの収穫を自動化するロボットを開発するアバンダント・ロボティクスをスピンアウトさせた。『テック・クランチ』が伝えている。
ロボットの名前も最終的な形状もまだ未公開だが、記事によると、このロボットは毎秒リンゴを1個もぎることができるという。コンピュータ・ビジョンで枝の間に適度に熟したリンゴを見分け、傷つけないように吸引する。
同社は、果樹園での自動化に大きな機会を見た3人のエンジニアらによって創設され、SRIベンチャーズで育成されてきた。SRIベンチャーズは、SRI内のインキュベーター的な組織で、同社に投資も行っている。
このロボットは、最近のコンピュータ・ビジョンの進化によって実現したもので、リアルタイムで1ミリレベルでリンゴを認識するという。
アバンダントのIPには、カーネギーメロン大学のロボット研究所との共同研究で開発されたものもあり、同校とは技術移転の契約も結んでいる。同社には現在社員が8人おり、2年以内にロボットを実用化する計画だ。
SRIのプレス・リリースによると、アバンダントはSRIとワシントン州果樹研究委員会から研究補助を受け、すでに1ラウンド目の資金を調達済み。
下は、今年2月に行われたデモ。次々とリンゴを吸引していく様子がわかる。