テレプレゼンスでパーソナル・アシスタントなAIロボット登場
今、キックスターターでキャンペーンを行っているロボットベース社の「パーソナル・ロボット」は、テレプレゼンスはもちろんのこと、家庭での用事や仕事を手伝ってくれるパーソナル・アシスタントにもなるという。『マッシャブル』が伝えている。
このロボットは130センチの高さで、女性のアニメが描かれた丸いスクリーンがついた可動式。SLAM機能を搭載して自走する。温度、湿度、二酸化炭素などのセンサーも各種搭載されている。
キックスターターでは目標額の5万ドルはすでに超え、現時点で113人のサポーターから7万ドル近く集めている。キャンペーンは2月5日まで続く予定。パーソナル・ロボットは小売価格が1995ドルになるところ、キャンペーンで1000ドル引き(売り切れ)、800ドル引き、500ドル引きなどのディスカウントで予約ができるようだ。
ビデオを見ると、「本当にここまでできるの?」とちょっと疑ってかかりたくなるような有能さだ。朝はベッドルームまで起こしに来てくれ、仕事に着ていく服についてコメントまでくれる。仕事場では参考になるような資料を探したり、アポの時間が近づいていることをリマインドしてくれたりする。
家では、足りないものをオンラインで注文してくれたり、ランチを注文してくれたり、写真を撮ってくれたり。また、家の中のIoT関連製品とつながってエネルギー消費量や電気代をモニターする。留守の間は、屋内のビデオをスマートフォンに送って、ホーム・セキュリティーにも役立ってくれる。
顔を認識して相手を特定するほか、感情も理解し、子供には物語を聞かせてくれる。その際には、室内の電気の色を変えたりして効果を演出できる模様。
これまでいろいろ新しいタイプのロボットを紹介してきたが、このビデオで描かれていることがすべて本当になるのならば、どれよりも機能性は高い。テレプレゼンスは当たり前。ペッパーやジーボの競合どころか、映画『ハー』に出てきたAIが人格化したようなものだ。深層学習機能を持つ初めてのロボットともいう。
『マッシャブル』の質問に答えているロボットベース社CEOのドゥーイ・ハン氏は、「テレプレゼンスは、ロボットの一機能であって、それ自体が製品にはならないと思う」と語っている。ただし、この「パーソナル・ロボット」の性能は出荷予定の今年年末までに磨きをかけていくということである。本当にすべて実現できるか。それまでの道のりが大きな挑戦になるだろう。
ハン氏は、このロボットはユーザーがそれぞれに名付けてくれればいいと語っている。家庭だけでなく、オフィスや小売などでの利用も目論んでいる。
それにしても、今年はロボットで混み合う年になりそうだ。