飛行機の座席を買った、初めてのヒューマノイド・ロボット
ロサンゼルス国際空港からドイツに飛ぶルフトハンザ機に、初めてヒューマノイド・ロボットが乗り込んだという。『シカゴ・トリビューン』が伝えている。
搭乗口は、「ロボットだ!」と叫ぶ人々やテレビの撮影クルーでごった返していたようだ。
このロボット「アセナ(Athena)」は、ユタ州のロボット会社サルコス社が開発したもので、ドイツのマックス・プランク・ソサエティー(MPG)へ向かうところ。付き添っているのは、MPGの関係者ら2人。座席では彼らがアセナを真ん中に挟んで飛んだようだ。
MPGは、傘下にいくつもの基礎研究所を抱える組織だ。またサルコス社は、軍事用のエクソスケルトン(外骨格)などを開発。2007年にレイシオン社に買収されている。
MPGは南カリフォルニア大学の研究者らと共に、アセナが福島原発事故後のような人間にとって危険な作業を行えるように開発を進めているという。現時点では、アームはかなり動かせるものの、脚は動くだけで立ち上がれないらしい。
箱に梱包して輸送しなかったのは、「他の乗客の反応を見たかった」のと、「座席を買う方が安かったから」とのことである。
*アセナを開発したロボット会社Sarcosは当初、「サーコス」と表記していましたが、日本での慣例に従い「サルコス」としました。読者のご指摘をいただきました。ありがとうございます!