人間+ロボットの競技大会「サイバスロン 2016」開催
おもしろい競技会が開かれるようだ。
『IEEEスペクトラム』によると、2016年にスイスのチューリッヒで、ロボット技術を統合した人工器官をつけた選手のスポーツ競技が開かれるという。その名は「サイバスロン(Cybathlon)」。
現在でもパラリンピックのように、車椅子や高度にデザインされた義足を利用した身体障害者のスポーツ競技が開かれている。サイバスロンは、そこにロボット技術を含めた先端補助機器を装着した障害者の競技大会となるという。
補助機器はすでに製品化されているものでも、あるいはまだ研究開発中のものでもいいという。競技競技種目には、以下の6つが想定されている:
・電動義手競争: 2本の腕を必要とするタスクを再短時間で行う。
・機能的電気刺激(FES)を利用したバイク・レース: 脊椎損傷による障害者が、機能的電気刺激でペダルを漕いでバイク・レースを競う。
・電動義足レース: 膝上切断した選手が、電動義足を装着して速さを競う。
・強化エクソスケルトン(外骨格)レース: 胸部や腰椎損傷を受けた選手が、エクソスケルトンを着けてコースを歩く。
・電動車椅子レース: 電動車椅子に乗った選手が、障害物もあるコースを走って速さを競う。
・脳コンピュータ・インターフェイス(BCI)・レース: コンピュータの中でアバターがレースをするゲームを、脳コンピュター・インターフェイス装置を着けて操作する。
これは、DARPAのロボティクス・チャレンジにも負けないくらい、興味深い競技大会となるだろう。主催するのは、スイス国立コンペテンスセンター・ロボティクス研究所(NCCR)。障害者の力をオーグメントすることがとりあえずの目標だが、その先には人間が生物性を超えられるようにするロボット技術の開発も目されているという。