シャフト社、ロボティクス・チャレンジ決勝戦に参加。トラックDに変更
昨年末のDARPAロボティクス・チャレンジ(DRC)のトライアル(予選)で、他を圧倒して1位となったシャフト社。グーグルに買収され、決勝戦への参加を取り下げるのではないかとうわさされていたが、予定通り参加することが明らかになった。DARPAのサイトが伝えている。『IEEEスペクトラム』も解説している。
ただし、参加トラックは、これまでのAからDに変更。トラックAのチームは、審査を経てDARPAからの補助金を得てトライアルに参加。トライアルの結果、上位8チームがさらにDARPAからの補助金(100万ドル)を得て決勝戦に臨むことになっていた。
トラックD、つまり自己資金で開発を行うチームに変更したということは、シャフト社はDARPAの資金を受けないということ。グーグルが軍事組織との関わりを退けようとしているとのうわさもあったので、そうした補助金を受けず、それでいて決勝戦に参加するという道が開けたことになる。
シャフト社のトラックDへの変更により、9位のチームが繰り上げとなるのだが、9位には3つのチームが同点で入っていた。そのうち韓国のKAISTはトラックDでの参加を決定した模様。もともと同トラックからの参加だった。
したがって、トーア(THOR)とヴァイジャー(ViGIR)が50万ドルずつの補助金を受けることになるが、実はこのヴァイジャーも2つに分かれるようだ。
というのも、ヴァイジャーを率いていたヴァージニア工科大学のデニス・ホング准教授がカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に移籍したため、UCLAのチームとヴァージニア工科大学のチームが50万ドルをさらに分けて、別々のチームとして参加する予定だ。ヴァージニア工科大学チームを率いるのは、古川知成教授。
シャフト社がトラックDに移ったことで、3つの新たなチームが決勝戦に出てくることが可能になった。
ところで、トラックDに、シャフト社とKAIST以外にどんなチームが参加するのかは未定。DARPAは海外のチームも含めて広く声をかけている最中という。日本から他のチームも出てくるだろうか。期待したい。
決勝戦は、今年12月から来年6月の期間に開催されるという。場所は未定。
何はともあれ、シャフト社がさらにどう磨きをかけてくるかが見られるのは、楽しみだ。シャフトについて以前掲載した記事は、ここ。