象の鼻ロボットで、優しく手渡し
動物園で、象が鼻をうまく使って草を食べたり果物をつかんだりするのを、不思議な気持ちで見た人も多いだろう。そんな象の鼻の原理を利用したロボットが開発された。『ニュー・サイエンティスト』が伝えている。
このロボットは、まるで赤ん坊がからだの動かし方を学ぶように動作を習得するという。目的のモノをつかむために、試行錯誤を続けてどの筋肉を動かせばいいのかを学び、それを記憶。次からの変更も、筋肉につながった薄い空気チューブの圧力として記憶するという。
記者が鼻を動かして試したところでは、違った方向へ動かそうとすると、最初は抵抗感が強いものの、次からは筋肉の記憶に従ってスムーズにそちらへ向かい、まるで生き物を相手にしているようという。
このロボットは、ドイツのビーレフェルト大学のCoR-Labで開発され、フェスト社によって製造されている。生産現場での利用を想定しているようだ。