ナオに、秘密を打ち明けられる?
イギリスのブリストルでは、2015年にヒューマノイド・ロボットのナオを公共の場所に設置する計画があるらしい。その際に、ナオに話しかけたり、やりとりしたりする人々の情報が漏れないようにするためにはどうすればいいのかを、オックスフォード大学などの研究者チームが探っている。『タイムズ・オブ・インディア』が伝えている。
ヒューマノイド・ロボットは、人間のコンパニオンとしての利用が目されるにつれ、研究分野として重要性を増しているという。人々は心を許して、自分の秘密をロボットに打ち明けたりしかねない。「自分に関する情報をコントロールしながら、それでいてロボット技術の恩恵を受けるにはどうすればいいか」。この回答を見つけるのが、研究の目的だ。
この研究は、3年のプロジェクトで200万ポンドの補助金を受けているもの。オックスフォード大学サイバー・セキュリティー・センターのアソシエート・ディレクターのアイアン・ブラウン博士は、「ロボットの設計の中にプライバシーのしくみを盛り込むことが大切。タスクを遂行するのに必要な最低限のユーザー情報だけを収集するようにしなければ、人々の信頼を裏切ってしまう」と語っている。
方法としては、各人が趣味を明らかにしなくても、関心を同じくする人々をマッチングする技術や、住所や職場を明らかにしなくても、自走車でカープール(相乗り)できる相手を探したりするような技術を開発することなどが考えられている。
こんな賢くて口の堅いナオが街頭で人々を助けてくれるなら、ずいぶん便利になりそうである。