スータブル・テクノロジーズ社のビームは、CESにも出現
テレプレゼンス・ロボットを開発するスータブル・テクノロジーズ社。同社のビームは、去年10月の「ロボビジネス2013」会議会場をウロウロしていたが、ラスベガスで開かれているCES(コンシューマー・エレクトロニクスショー)会場にも出現しているようだ。「フォーブス」が伝えている。
同記事では、実際に記者がビームでCES 会場を見て回る体験が伝えられている。「見て回れても、ビームで人を取材するのは無理」とか「近くに寄って見るのが時に難しい」、テクノロジー関係者が集まるこの展示会でも「近づくと驚かれる」といったような感想が書かれている。競合のアイロボット社のブースでは追い出されたとのこと。
CESでブースを出しているスータブル・テクノロジーズ社の創設者スコット・ハッサンは、今回は10台しかないが、来年は1万台を持ち込みたいと意気込んでいるようだ。この記事によると、同氏は自宅にもビームを置き、出張中はこれで子供たちを寝かしつけたり起こしたりするらしい。
それはともかく、このビームはこうした展示会場内を回るのにはうってつけだ。というのも、移動させるのに操縦が必要だからだ。
テレプレゼンス・ロボットによっては、行き先を指定すればそこへ自動的に向かうものもあり、そうした製品に比べるとリアルタイムで操縦を必要とするテレプレゼンス・ロボットは劣った製品だとも感じられた。だが、点から点への移動ではなく、移動の「過程」自体、つまり線が重要となる場合はこうした操縦の方が小回りが利く。その意味で、展示会はビームのビジネスモデルの有力な候補だろう。
アイロボットCTOのパオロ・ピルジャニアン氏は、「ロボビジネス2013」会議での講演で、「目的地へ自動的に向かうので、移動に煩わされることがない」と同社のアヴァ(Ava)500を説明していたのだが(アヴァ500は自動、手動どちらにも設定可)、手動の操縦が役に立つ場合もあるということだ。
展示会の他には、自宅からロボット登校する生徒が、学校の廊下で友達に会ったりできるというケースも、手動向きだ。テレプレゼンス・ロボットも、用途やユーザーによって機能的な分類ができるということである。
ただし、フォーブスの記者によると、疲れたり飽きたりした時にビームを元に戻さなくてはならないのが手間だと書いている。スカイプのように、ただオフにできないのは確かにめんどうだ。
また、ビーム利用に先立って、他人の足を踏まないようにとか、階段やエスカレーターには近づかないようにといった注意も受けたという。センサーがないと、人はロボットで迷惑事件、落下事件を起こすということだ。