トヨタTRIが、高齢者向けインテューイション・ロボティクスに投資
イスラエルのロボット会社インテューイション・ロボティクス社のシリーズA投資に、トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)がリード・インベスターとなって加わっている。同ラウンドの調達総額は1400万ドル。インテューイションのロボット、エリキュー(Elli-Q)は、高齢者の生活をサポートする。
TRIは最近、アメリカでもHSR(ヒューマン・サポート・ロボット)のテストを行なっていることが伝えられており、高齢者や障害者の生活に役立つロボット技術へ注力しているのが伺える。
インテューイション・ロボティクス社については以前にも紹介したことがあるが、高齢者に的を絞ったソーシャル・ロボットを開発する。頭部が動くロボットとスクリーンが分かれているのが特徴。SNSやメールの連絡を取り次いだり、じっとしてばかりいるとエキササイズを促したりする。ユーザーを学習して、お勧めのTEDトークなどを提案したりもする。
発表のプレス・リリースによると、TRIのギル・プラットCEOは、「ヒューマン・ロボット・インタラクション、クラウド・ロボティクス、機械学習、デザインなど、インテューイション・ロボティクス社の多面的なアプローチに感銘を受けた」という。
インテューイション・ロボティクス社CEOのドア・スクーラー氏に聞いたところ、同社はすでに今年3月からTRI の協力を受けており、モーターの騒音を解消し、動きの精密さも向上させたという。ここで開発したコードは、いずれオープンソースとして公開されるようだ。機械学習と工学的なロボティクスを理解する投資家を求めていたが、「TRIはその両方」(スクーラー氏)。人々の生活をサポートするというミッションも同じだ。今回の資金を元に、製品の生産準備を進める予定。
このシリーズA投資には、他にアワクラウド(OurCrowd)、アイロボット、マニブ・モビリティー、テラ・ベンチャー・パートナーズ、ブルームバーグ・ベータなどが参加している。
スクーラー氏とはインタビューを行なった。近日中にアップ予定。