アップル、iPhone分解ロボットの詳細をさらに公開
アップルが、使用済みのiPhoneを分解するためにロボット「リアム(Liam)」を独自開発したことは昨年明らかになった。
先ごろ、そのリアムに関するホワイトペーパーが公開された。『ビジネス・インサイダー』が伝えている。ホワイトペーパー自体は、昨秋書かれたもののようだ。
リアムは、iPhoneを最終的に8要素に自動分解する。リアムはロボット・セルのシステムで、全部で29台のロボットが21セルに設置されているという。11秒ごとに1台のiPhoneを分解することが可能で、1年間で120万台を処理できる。
ビジネス・インサイダーによると、ホワイトペーパーの発表でさらに明らかになったのは、次のようなポイントだ:
- リアム・システムは、カリフォルニアとオランダにある。
- 最終的には、バッテリー、ネジ、カバーグラス・アッセンブリー、メイン・ロジックボード、レシーバー、スピーカー、アラート・モデュール、背面カメラなどに分解。
- モデルは同じでも、個体によって異なるのが難題。
- 分解方法には2種類ある: (1)ドリルや吸引カップを利用して、固定したiPhoneを扱う。(2)ロボットアームがiPhoneを直接扱い、その間に別のツールが介入し、複雑な動きの調整によって分解を行う。EOAT(エンド・オブ・アーム・ツール)やその他のツールは、全てカスタム製。
- バッテリーの取り出しには、爆発の危険もある。そのためスチール製のボックスの中で作業を行うが、その際にバッテリーを温めて接着剤を緩め、冷却するために砂を利用する。
アップルは、いずれリサイクル素材だけでiPhoneを製造するという未来像も描いているようだ。リアムはまだ研究プロジェクトだが、「アップルのサプライチェーンのループを一環させるための道のり」だと、ホワイトペーパーは述べている。
同時に発表されたアップルの環境レポートはここ。そして下は、昨年公開されたリアムのビデオ。