脳コントロール・ロボットは、リハビリにも効果

脳信号を使ってロボットを動かす技術の開発は各地で行われているが、それがリハビリにも効果が出ることがわかったという。『MITテクノロジー・レビュー』が報告している

エクソスケルトンで訓練をする患者(http://www.nicolelislab.net/より)

エクソスケルトンで訓練をする患者(http://www.nicolelislab.net/より)

この研究を行ったのは、デューク大学のミゲル・ニコレリス教授。同教授は、2014年のブラジルでのサッカー・ワールド・カップ開会式で、エクソスケルトン(外骨格)を装着した四肢麻痺の身体障害者がキックオフをするという舞台を演出した人物だ。ロボニュースでも、このイベントを伝えた

同教授が進める『ウォーク・アゲイン・プロジェクト』は、脊髄損傷を負った8人の患者に対して週に2回、1年間にわたってブレイン・コンピュータ・インターフェイスを通した操作を訓練した。最初は、オキュラス・リフトでVRのアバターを動かす訓練をし、次にエクソスケルトンを装着して立ち上がったり、歩いたりした。操作は、そうしようと考えることによって発生する脳信号が行うものだ。

その結果、わずかではあっても患者は足を動かせるようになり、また下肢の感覚も一部戻った。半数の患者は、病状の診断でも完全な四肢麻痺から、「不全」対麻痺にレベルが変わったという。足を動かそうと繰り返す努力によって、残された神経が組み替えられるといったことが起こったのではないかという。また、自分が操作したアバターが動くのを目にするといったバイオフィードバックは、脳卒中を含めた損傷などから回復するのに役立つという証拠はすでに多い。

ただし、同様のブレイン・マシン・インターフェイスの別の研究者は、6つの訓練方法のどれが効果が発揮したのかなど、今後詳細に成果を見る必要があると語っている。

研究の論文は、ここ

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