ロドニー・ブルックス氏の2015年予想
昨年から高まりを見せているロボットへの注目は、今年も続きそうだ。そうした中、ロボット学者として知られ、リシンク・ロボティクス社のCTO兼会長でもあるロドニー・ブルックス氏が、自身のブログで2015年の予想を行っている。
あまりに変数が多く業界も急速に変化しているので、「厳密な予想は誰にとっても無理」としつつ、以下の3つのポイントを挙げている:
1. コー・ロボットやインテリジェント・ロボットが大量に生産場に動員される
産業ロボットのメーカーも、当初はコー・ロボットというカテゴリーに疑問を持っていたが、自社製のコー・ロボットを作り始めている。ロボットにAIを統合したり、インテリジェントと呼べるほどにロボット製品を機能向上させようと多額投資を行ったりしている。いずれにせよ、2015年は大きな飛躍の年になる。これまでの2年間は、コー・ロボットのテスト期間だった。ことにアメリカの製造業界は新しいテクノロジーについてはリスクを嫌うが、コー・ロボットの有効性を認識し始めたアーリー・アダプターたちが買い増ししている。
2. ロボット研究にとってはブレークスルーの年になる
バクスターは、研究用としてROS APIと共にハードウェア・プラットフォームを公開しているが、バクスター・リサーチ・ロボットは世界の数々の大学で用いられて生産業界のR&D として機能している。
バクスターは、人間とロボットのインタラクションを研究する際のゴールド・スタンダードになっており、また多くの研究は製造には無関係なものの、医療、介護など、将来の社会にとって重要な機能を探索する道具となっている。
3. 世界の大きな問題を解決するよう考えられた新しいテクノロジーが生まれる
テクノロジー開発者らは、新しいものを生み出すことにばかり注力し、なぜそれが必要なのかを考えないという批判がよくある。
しかし、ことにボストン地域を見るとトレンドは変化している。若いイノベーターたちが、人類のために役立つテクノロジーを目指しているからだ。優れた才能の持ち主たちの努力が世界が直面する大きな問題の解決に向けられれば、すばらしいことが起こるはずだ。