2014年たまっていたイベント・レポートまとめ<その8>RSS会議の「ポスト・コンファレンス・パーティー@グーグル』
貯め込んでいたイベント・レポートまとめ、終盤戦の第8回は、7月半ばに開かれたRSS 2014会議、の打ち上げとして開かれたグーグルでのパーティーについて。
まず、ここに映っているのはそのパーティーでもらったガラス・コップ。
「これこそグーグル・グラスだ!」などとジョークを飛ばしていた人もいたが、ロボニュースとしてはこのかわいいロボットのマークが気になった。ひょっとするとグーグルはこんなかわいいロボットを作っているのだろうか、と。
だが、グーグルのロボット開発の実態はその時もわからなかったし、今も不明だ。
いずれにしても、RSSは毎年開かれているロボット関連の小規模学会的イベントである。今年はカリフォルニア大学バークレー校で開かれたために、打ち上げには地元グーグルが全員を招待してくれたというわけだ。
下が、そのパーティー会場となったグーグルのカフェの随所で行われていたデモのリストである。
希望者には、グーグルの自走車に乗せてもらってテスト・ドライブを10数分楽しむというプログラムがあったのだが、ロボニュースはメディア関係者ということでNGに……。
また、カフェの会場の中でも写真を撮ろうとしていたら止められてしまった。従って、残念なことにそのドキュメントがない。
ただ、ここでデモされたことは、グーグルがロボット関係者が関心を持つだろうと選んだラインアップと思われるので、少々補足しておこう。
リストのトップにある「グーグル自走車」については、テスト・ドライブ以外にも会場でセンサーやレーザーがどう道路や標識、他の車、歩行者を認識しているのかがデモされていた。下のようなスクリーンがいくつも並んでいた。
また、「フラッター(Flutter)」というのは、グーグルが2013年に買収したスタートアップで、ジェスチャー認識技術の会社。ウェブサイトには詳細が載っていないのだが、過去の記事から下のようなビデオが出てきた。
普通のウェブカムで認識が可能で、音楽のアプリなどの操作がジェスチャーで可能になるというものだ。デスクトップだけでなく、他のデバイスでも使えるようになるかもしれない。デモ自体はデスクトップで行われていた。
「物理的インタラクション・リサーチ」のコーナーにあったのは、「グーグル・カードボード」だった。スマートフォンを挟んで、バーチャル・リアリティー画像を見るという、楽しいしくみである。
カードボードは、グーグルのサイトから購入も可能だが、型紙をダウンロードして自分で作ることもできる。好みのパターンの堅紙などを利用すれば、自分だけのカードボードができる。
ロボニュースも着けてみたが、驚くほどのイマーシブ感がある。ただの段ボールとは思えない。
このパーティー時点ではまだプロトタイプという感じだったが、先日正式にローンチされた。いろいろなアプリもグーグル・プレイに出ているらしいので、試されたい。ストリートビューもバーチャル・リアリティーに。
さて、パーティーのデモ・リストには、「グーグル・ロボティクス」という項目もあるのだが、グーグルが買収した数々のロボット会社の影はなく、モバイル台車のようなものが数台あった。
「プロジェクト・タンゴ」は以前もご紹介したが、ゆくゆくはスマートフォンの3Dモーションと深度センサーで人間並みの空間認識をできるようにしたいと開発が行われているもの。これはロボットにも大いに関係が深そうだ。
そして最後の「カタマリ」というデモ・コーナーで披露されていたのは、「グーグル ・カルチャラル・インスティテュート」だった。
世界の美術館や博物館などが所有する文化資産や史実を、ウェブ上で体験し学習できるというツールで、油絵ならば拡大して絵の具の厚みまでが感じられるような場合もある。
グーグルらしい壮大なプロジェクト。そしてカタマリというのはそのデータベースのことらしいのだが、はっきりはわからなかった。
使い方は下のビデオで。こんなしくみがロボットにどう関係してくるのか、ロボニュースにはわからないのだが、グーグルや読者のみなさんにはきっと見えているのかもしれない。