マイクロソフトのロボティクス・グループが閉鎖へ
マイクロソフト社で続けられてきたロボット研究が終了することになったという。ロボティクス・グループの閉鎖を『IEEEスペクトラム』が伝えている。
業績を向上させるためにマイクロソフト社は現在、組織再編中で、研究部門もカットの対象になっているという。その中で、ロボティクス・グループが標的となった具合だ。
同記事によると、ロボティクス・グループは、ロボット開発とシミュレーション・ソフトウェアをパッケージにしたロボティクス・ディベロッパー・スタジオ(RDS)の開発を主なプロジェクトとしてきた。だが、開発は遅れ、また受容も低く、ROSの人気の影で目立たなかったようだ。
それでもまだ、ビル・ゲイツがいた頃はロボット開発への理解もあったようだが、その後、スティーブ・バルマー時代になって、収入を出さない同グループへの風当たりは強くなり、当時のトップだったタンディ・トラウワアー氏が辞めた。同氏は、高齢化社会に備えたロボット開発も唱えていたとのことで、辞めた後、2010年にホアロハ・ロボティクス社を創設している。
新CEOのサトヤ・ナデラも説得できなかったのだろう。今回の完全な閉鎖については、ロボット関係者から「残念」との声が集まっている。マイクロソフト研究所は、数々の意味ある研究を行ってきた組織。それらをうまく統合すればおもしろいロボット開発もできたのにと思うと、本当に残念。