ペッパーの競合登場? シンシア・ブラジルの家庭用ロボット「ジーボ」は、499ドル!
MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボで長年ソーシャル・ロボットを研究してきたシンシア・ブラジル準教授が、「世界で初めての家庭用ロボット」ジーボ(Jibo)を製品化した。
ジーボは、クラウド・ファンディングのインディゴーゴーで資金集めを行い、現在は499ドルを出せば、来年末までに出荷予定のホーム・エディションが送られてくる。50ドルを追加すれば、海外発送も行うようだ。インディゴーゴーでは、目標額10万ドルの5倍以上を調達している。
ビデオを見ると、同じように家庭ロボットを謳っているソフトバンクのペッパーとはまったく違った、抽象的なフォルム。ただ、動きがクネクネとしていやに生身っぽい。
ジーボはみんなのためのロボットという。親は家の電気を点けたり家庭行事を管理したりでき、子供なら遊び相手としておしゃべりをしたり、アニメーションを表示したり、一緒に勉強もできる。
高齢者には、テレプレゼンス・ロボットとして家族や友人らがスクリーンに映し出され、ティーエージャーならば、ツールキットを利用してカスタマイズすることができる。ディベロッパーは、SDKで開発を行って、ジーボ・ストアー(2015年第3四半期にオープン予定)でアプリを販売することもできるようになるようだ。
「オープン・プラットフォーム」が売りで、かなり八方美人的に作られている様子。一般消費者への販売は2016年。
ジーボには2台のカメラが搭載され、相手の顔を認識し、自然言語処理で会話が理解できる。おしゃべりも可能で、リマインダーやメッセージの伝言もしてくれる。つまり、パーソナル・アシスタント・ロボットとして働き、またコンパニオンとして相手の感情も認知する。
実際にどのくらいのやりとりができるのか使ってみるまでわからないが、頭も反応もいいとなれば、大ヒット製品になる可能性は高い。グーグルナウのようなバーチャル・パーソナル・アシスタント機能、テレプレゼンス・ロボット的存在、そして優しいソーシャル・ロボット機能をすべて備えているのならば、ペッパーの手強い競合と言える。
ジーボの別のビデオはここにも。ブラジル準教授がTVパーソナリティーのケイティー・カーリックのインタビューに応えている番組で、キスメットなどブラジル準教授のこれまでの研究で作られたロボットも見られる。