サヴィオークが、グーグル・ヴェンチャーズなどから200万ドルを調達
元ウィロー・ガレージ社CEOのスティーブ・カズンズ氏の新しいロボット会社、サヴィオーク社が、グーグル・ヴェンチャーズなどから200万ドルのシード資金を調達した。同社のサイトが伝えている。
今回の投資のリード・インベスターは、モレイド・ヴェンチャー・パートナーズで、そこにAMEクラウド・ヴェンチャーズ、グーグル・ヴェンチャーズ、そして個人投資家が数人加わった。AMEクラウド・ヴェンチャーズは、ヤフー共同創設者のジェリー・ヤングの投資会社だ。
同社のリリースでカズンズ氏は「サヴィオークは、使いやすい洗練されたロボット製品を開発して、人々を助けたい。われわれのゴールは、ロボット技術をサービス業界に提供して、人々の生活を向上させること」と語っている。
また、グーグル・ヴェンチャーズのジェネラル・パートナーのアンディー・ウィーラー氏は、「産業ロボットとパーソナル・ロボット業界との境界線がどんどんなくなる中で、サヴィオーク社の卓越したメンバーはロボット業界を前進させている。次に出てくるものはさらに革命的なものになるはず」と述べている。
リリースによると、この資金を用いて同社は「初代ロボットの開発をさらに進める」とのこと。製品は今年中にテスト試用される予定という。ロボットにはROSが利用されている。サヴィオーク社は、元ウィロー・ガレージの社員が中心で、10人足らずの規模だ。
同じニュースを伝える『IEEEスペクトラム』によると、昨年の会議でカズンズ氏は、作業員のコストと競争力を持つ価格2万〜3万ドルのサービス・ロボットについて仮説的に述べていたという。その上で、タートルボットにアームが付いたものと、アンバウンデッド・ロボティクス社のUBR-1との間にあるようなものではないかと推察している。強固なつくりの可動マニピュレーターである。そして用途としては、カズンズ自身のブログから「病院、レストラン、ホテル、老人用施設、オフィス」ではないかとしている。サヴィオーク社が身体と言語機能を失ったユーザーのための『ヒューマニティーのためのロボット・プロジェクト(Robots for Humanity Project = R4H)』に関わっていることも、それを連想させる。
ロボニュースが何人かの関係者に聞いたところでも、老人介護施設ということばがよく出てきた。もし、ベッドから老人を持ち上げたりするといった特殊なロボットでなければ、やはりモノを取りに行ったりするような可動マニピュレーターだろう。それにテレプレゼンス機能がついていてもおかしくない。機能的に老人ケアができるのならば、オフィスやホテルなどでも使えて、あとはマーケティングの問題だろう。
それにしても、そのロボットを早く見たいものだ。