ROSがいよいよ宇宙へ
国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されているヒューマノイド・ロボット、ロボノート2(R2)の話題をふたつ。
ひとつは、R2が医師として活躍すべく開発が進んでいるという内容。『スペース』が伝えている。R2は宇宙飛行士らの仕事を船内、船外でサポートするために搭載されており、これまでもいろいろなタスクを遂行してきた。そこに加わるのが医療らしい。
ビデオは地上での訓練の様子で、手がける医療は、自律的に行うものと地上から遠隔操作されるものの二種類があるようだ。前者では超音波診断や、何と注射器を刺す作業まで訓練されている模様。訓練している医師は、「医学生と比べても、学習能力が高い」と語っている。
遠隔医療の方は、バーチャルリアリティー(仮想空間)用のゴーグルや入力グローブを用いて処置を行うことが検討されているようだ。
R2のもうひとつの話題は、現在は上半身だけのロボノートに近く脚がつけられる予定だが、その後ROSがR2に利用されるという。『ロボハブ』が伝えている。
これは、オープン・ソース・ロボティクス財団(OSRF)CEOのブライアン・ガーキー氏のブログからの情報。それによると、NASAとGMのチームはR2開発にROSを利用しており、ROSとOROCOS RTTを組み合わせてR2をフレキシブルにリアルタイム制御しようとしてきたという。シミュレーションのためには、ガゼボ・シミュレーターも用いてきた。
R2用の二本の脚を含めた物資供給のために、スペースX社のドラゴンが3月16日にISSへ向けて発射される予定だったが、3月30日まで延期された。だが、一端到着すれば、これはROSが大気圏外で利用される初めてのことになるという。