不確かな状況でも最適に機能する分散型マルチ・エージェントのしくみ

通信状況が不安定であるとか、タスクのプログラムが間違いを引き起こす可能性があるといった条件下で、複数のロボットを動かすマルチ・エージェント・システムをうまく機能させるのは至難の業だった。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピュータ科学および人工知能ラボ(CSAIL)の研究者らが、異なった制御プログラムの全体を最適化するシステムでこの問題を解こうとしている。『フィズ』が伝えている

このシステムでは3つのインプットが用いられる。ひとつは、「マクロ・アクション」と名付けられた低いレベルの制御アルゴリズムで、エージェントの行動を集合体、あるいは個々に決定するもの。2つめは特定の環境下でのそれらプログラムの遂行を計測した統計値のセット。これは、マクロ・アクションを一定時間遂行させることで得られる。3つめは結果を判断する枠組みで、タスクがうまく遂行できればいい点を獲得するが、電力消費が多ければ得点が下がるといったしくみだ。このシステムは、最終得点を最大化するようにマクロ・アクションが遂行されるよう設計されている。

倉庫ロボットを例にした実験では、複数のロボットが通信状態の悪い時に用いる色付きライトが与えられ、アルゴリムズがその利用や色の意味(どの部屋へ行って荷物を取ってくる、別のロボットを支援するなど)をその都度決定する。

MITのリリースはここ。 同研究の論文はここ

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