ロボットにも権利章典が必要か?
ロボットにも人権があるのか。まさかと思うだろうが、それを検討する動きは少しずつ始まっているようだ。
『ボストン・グローブ』紙の論説委員アレックス・ビーム氏が、「ロボットにも権利章典が必要か」という内容で論説を書いている。同氏は、これを考えるガイドとなるいくつかのポイントを挙げている。
ひとつは、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの研究者ケイト・ダーリング氏の研究。同氏は数年前に「ソーシャル・ロボットの法的権利」について論文を書き、今年はハーバード大学とイェール大学のフェローとしてロボットの倫理についての数々の実験を行う予定らしい。
ロボットの権利とは冗談のようだが、ビーム氏は数10年前まで問題にされなかった動物への残酷行為が、多くの先進国で違法となったことに言及している。動物に痛みや意識のあることが認められたわけだが、技術が進むにつれロボットにも意識や感覚があるとされるようになる日も来るという。
レイ・カーツワイル氏は人間と機械が認識を共有する時代の到来を語り、さらにシアトルには「全米ロボットへの残虐行為防止協会」が15年前からあるという。同協会は、最近のナノ構造データ、認識モデリング、ニューラル・ネットワーキングなどの進展によって、予想よりも早く「生成インテリジェンス」が実現すると見る。
ダーリング氏がこれまでやった実験では、恐竜ロボットのプレオに名前をつけたりしてかわいがってきたユーザーは、簡単に自分のプレオを壊すことができないという。また、他人のプレオを壊せば自分のプレオを救えると言っても、拒むようになるらしい。
ビーム氏は、日本や韓国ではセックスボット(性対象としての女性ロボット)開発が進んでいると指摘し、そうしたロボットの権利を護る必要性も取り沙汰されるようになるのではと見ている。
ロボットの人権とは突飛な話のようだが、今でも自分のiPhoneが盗まれたり壊れたりすると、心がかき乱される人々がたくさんいる。自分と意識を共有するロボットが殴られたりしたら、確かに黙ってはおけなくなるかもしれない。