グーグルのロボット部門の拠点は、NASAの格納庫
グーグルの話題が続くが、シリコンバレー地元新聞の『マーキュリー・ニュース』が伝えるところによると、グーグルはかつて米海軍の飛行場として用いられたモフェット・フィールドにある格納庫を、宇宙探索関連、ロボット関連開発の拠点として利用すべく、NASAとリースの交渉に入っているという。
現在はNASAエイムズ・リサーチセンターの拠点となっているモフェット・フィールドは、グーグルの本社から数キロのところにある。そのうち「ハンガー・ワン」は1931年に建てられた歴史的建造物で、かつて飛行船などを格納した。高さ200フィート(約61メートル)で面積8エーカー(約32000平米)をカバーする巨大な建物。
グーグルは再利用提案が認められ、ハンガー・ワンの修築を行い、残り2つの格納庫も宇宙、航空、ローバー/ロボティクス関連の「研究、テスト、アッセンブリー、開発」のために使用する。借り主は、グーグルの子会社プラネタリー・ヴェンチャーズだ。
また、同じ敷地内に総床面積90000平方フィート(約9000平米)の建物を作り、これを教育目的の美術館やインキュベーターとして利用するという計画も盛り込まれているらしい。
モフェット・フィールドは、1994年に海軍飛行場としての役割を終えて後は、NASAエイムズ・リサーチセンターが管理。しかし同センターは敷地のほんの一部しか利用してこなかった。すでに民間に一部貸し出されており、グーグルの共同創業者らがプライベート・ジェットを駐機してきたという。今回は、より大規模な再利用のために、一般から提案を募ったところ、数社の中からグーグル案が選ばれた。
このモフェット・フィールドは、高速道路からも臨める巨大な敷地で、シリコンバレーの名所でもある。それにしても巨大な計画。ロボット開発の拠点としても、「大きな志」が感じられるのである。