ロボ・タクシーは2030年までに実用化。IHS予測。
『カーツワイル・ネット』が、自律走行車に関する調査会社IHSの予測を掲載している。
それによると、ドライバーが同乗してコントロールする自走車は2025年までに実用化され、さらに進んだドライバーなしの自走車(ロボ・タクシーとも呼ばれる)は2030年に身の回りに見られるようになるという。
世界中での自走車販売台数は、2025年で23万台。これが2035年には1180万台にも拡大、そのうち700万台がドライバー・コントロールによるもの、そして480万台がロボ・タクシーとなる予想だ。その結果、2035年の路上には5400万台の自走車が走っていることになる。そして、2050年には何とすべての路上の車(自家用車、商用車両方を含め)が自走車になっているという。
値段も下がる。2025年の自走車は普通車よりも7000〜1万ドルも高いが、それが 2030年には5000ドル、2035年には3000ドルにまで下がっていると予想される。
また事故率も下がる。自走車は人間が運転する車よりも事故率が低くなるというのが一般的な理解。従って、最初は自走車にぶつかってしまう普通車による事故があったりするものの、路上の自走車比率が増えるにつれ事故は激減する。自走車は効率的な運転をプログラムされるため、エネルギー利用や渋滞の点でも環境を改善すると期待される。
ただ、最初にわれわれが目にする自走車はロボ・タクシーや、その下のレベル4と呼ばれる段階の自走車(ほとんど自走するが、ドライバーが同乗してコントロール、モニターする)でもなく、レベル3の限定的な自走車という。道路事情や走行場所、クリティカルな機能の必要性に応じて人間ドライバーが運転するというモデルだ。
自走車実用化予想はすでにいくつか出ているのだが、IHSのこの予想は「都市の新しいモビリティー」というさらに大きな調査の中で導き出されたものという。
グーグルやテスラ・モーターズは、他社に先駆けて自走車を販売すると意気込んでいる。グーグルは2018年という数字を出したことがあり、テスラは90%自走可能な車を2016年に発売するとしている。道路規制や道路技術の進歩がそれに追いつくのか。
いずれにしても、自走車はこれから急速に展開していくだろう。
HISのプレスリリースは、ここ。