ロボットには、どんな顔がふさわしいか
ジョージア工科大学のヒューマンファクターと高齢化ラボが、用途や利用者の年齢層によってロボットに期待される顔がどう異なるのかを調査した。
それによると、高齢者は人間的な顔をしたロボットを好む傾向が高く、また労働を行うロボットはロボット的な顔がふさわしいと感じる傾向が高いという。
調査は、ロボットに期待されている下のような4種類の役割に従って行われた。またロボットの顔は、「ロボット型」「人間型」「ミックス型」の3種類に分類できるようなさまざまなタイプが選択肢として与えられた。結果は次の通りだ。
・労働(家事や雑用): ロボット型が優勢
・意思決定(どこに投資するかのアドバイスを得るなど): 若者はミックス型を好み、高齢者は人間型を好む。ミックス型を選んだ人々は、かわいい顔よりも知性や賢さを感じた。
・パーソナルな世話(お風呂に入れるなど): いずれの年齢層でも最も選択が分かれたもの。人間型を選んだ人は、人間的な世話ができると感じた。一方、多くの人々は他人にお風呂に入れてもらうのは嫌だといったプライバシーの面から人間型を選ばなかった。そうした世話は、返って人間的に見えないロボットに手伝ってもらう方がいいと感じているという。
・社会的な役割(社会でのやりとりなど): どちらの年齢層でも人間型の顔が選ばれた。
ラボでは、もしロボットが特定の役割を果たすようならば、それに期待される顔を持つことが重要だが、多様な役割を果たすのならば、外見がカスタマイズできるのが理想的としている。もしそれが無理ならば、ミックス型にするのが安全な方法だとしている。
日本では介護ロボットの開発が進められているが、さてどんな顔になるのだろうか。この調査によると、人間のような顔をしているのが嫌だというユーザーがたくさんいるらしい。果たして日本では反応が異なるのか。そこは重要なポイントになるだろう。