アーカイブ: ダブル・ロボティクス

テレプレゼンス・ロボット、デモ・ルームから逃走

テレプレゼンス・ロボットを開発するダブル・ロボティクス社は、ロボット操作を試してみたい人々のために自社内にデモ・ルームを設けている。そこから抜け出して逃走を試みたテレプレゼンス・ロボットがいたと、『ビジネス・インサイダー』が伝えている

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『ロボビジネス2014』会議レポート<その2>会場でみかけたロボットたち

今回の『ロボビジネス2014』展示場には、80社近いロボット関連会社が出展していた。目立ったのはヨーロッパからの参加。また、ロボット開発をサポートするテスト施設、設計・製造支援会社なども見られ、現在のロボット業界の幅広さが感じられた。

以下に会場で見かけたロボットをご紹介しよう。

タグを展示するエーソン社のブース。こうして見るとかなり大きい。

タグを展示するエーソン社のブース。こうして見るとかなり大きい。

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グリシン氏の、ロボット・スタートアップへのアドバイス

ロシアで、一般消費者向けロボット開発を対象とするベンチャー・キャピタル、グリシン・ロボティクスを運営するディミトリ・グリシン氏が、『IEEEスペクトラム』のインタビューに応えて、ロボット・スタートアップへのアドバイスを与えている。ポイントは、もっと実践的、現実的にアプローチせよ、ということらしい。

ディミトリ・グリシン氏(photo: Mail.Ru)

ディミトリ・グリシン氏(photo: Mail.Ru)

グリシン氏のファンド規模は2500万ドル。すでにそのうちの600万ドルを8つのディールに投資した。その8社は以下だ:

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テレプレゼンス・ロボットの意外な写真集

最近は、会議場や展示会場でテレプレゼンス・ロボットを見るのは普通のことになった。通学できない病気の生徒がテレプレゼンスで学校へ来たり、中小企業の経営者が会社に1台置いて、出張中などにこれで出勤するというのも、聞くようになった。テレプレゼンス・ロボットを使うのは、確実に広まりつつあるということだ。

社会の受容度がどのくらい進むかにもよるが、テレプレゼンス・ロボットの利用方法はわれわれが知らないところにまだまだあるだろう。

そこで、テレプレゼンス・ロボットの写真をいろいろ集めてみた。将来の使い方のヒントもあるかもしれないが、単におもしろいというもの。

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ロボット開発の経験者がいるハードウェア・アクセラレーター、ドラゴン・イノベーションに聞く

ハードウェアのスタートアップを対象としたアクセラレーターが増えている。

アクセラレーターとは、経験のない起業家らを専門家がサポートし、失敗なく市場への道のりを歩めるようにしてくれる組織のこと。ソフトウェア開発では数多くのアクセラレーターがシリコンバレーを中心に運営されてきたが、それが今、ハードウェアの領域まで広がってきた。ハードウェアにはもちろんロボットも含まれる。

そうしたハードウェア・アクセラレーターのひとつ、ボストンのドラゴン・イノベーションは、アイロボットで製品開発担当やエンジニアリング担当の副社長などを歴任したスコット・ミラー氏らが共同創設した。プロトタイプはあっても、そこから製造までどうやって漕ぎ着けばいいのか、ミラー氏のもとにはそうした相談が数々やってくる。

ハードウェア・アクセラレーターとは、どんなサポートをしてくれるのか、ミラー氏に聞いた。

ドラゴン・イノベーションのサイト。いく種類かのサービス方法がある。(http://www.dragoninnovation.com/より)

ドラゴン・イノベーションのサイト。いく種類かのサービス方法がある。(http://www.dragoninnovation.com/より)

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家庭用ビーム、995ドルで予約販売受付中!

テレプレゼンス・ロボットを開発するスータブル・テクノロジーズ社が、これまでのビームとは違った新製品「ビーム+(プラス)」を発売する。「IEEEスペクトラム」が伝えている

ビーム+は、これまでの製品「ビーム・プロ」と機能的にはほとんど変わらないが、高さがやや低く(135センチ)、ベース部分のデザインが小振りでスマートになっている。何と家庭での利用を対象としており、価格は995ドルとこれまでのテレプレゼンス・ロボットよりずっと安い。ただし、これは最初の1000台の予約販売のための特別価格という。その後は1995ドルと、1000ドルも高くなる。出荷は夏以降の予定。

会社にいるお父さんが、子供部屋をこんな風に覗きに来る? (http://spectrum.ieee.org/より)

出張中のお父さんが、子供部屋をこんな風に覗きに来る? (http://spectrum.ieee.org/より)

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「家庭用菜園のためのロボットも出てくるでしょう」。グリシン・ロボティクス社ヴァレリー・コミッサロヴァ氏インタビュー

ロシアを拠点にするグリシン・ロボティクス社は、いち早くロボット分野への投資を目的に設立されたベンチャーキャピタルである。創設者のディミトリ・グリシン氏は、ロシアのインターネット会社Mail.Ruを設立した人物で、ロボットへの関心が高く、個人資産2500万ドルを元に投資を行っている。同氏についてはロボニュースでも以前取り上げたことがある。

グリシン・ロボティクスは、起業したばかりのスタートアップへのシード投資が中心で、対象は一般消費者向けのロボット会社。現在同社が投資しているスタートアップには、ナノサティスファイ社(極小衛星を製造)、ロボッツアップス社(ロボットのためのアップ・ストアー)、ダブル・ロボティクス社(iPadを利用したテレプレゼンス・ロボット開発)、スヴィヴル社(被写体に合わせて動くビデオ・キャプチャ技術開発)、ボルトio(ハードウェア・インキュベーター)などがある。

先頃『ロボビジネス2013』会議に参加し、いくつかのパネルでモデレーターも務めていた同社の事業開発ディレクター、ヴァレリー・コミッサロヴァ氏に、グリシン・ロボティクス社の投資ビジョンなどを尋ねた。

グリシン・ロボティクス社事業開発ディレクターのヴァレリー・コミッサロヴァ氏

グリシン・ロボティクス社事業開発ディレクターのヴァレリー・コミッサロヴァ氏

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『ロボビジネス2013』会議レポート<その1> ロボット起業したい?

先週10月23〜25日に、シリコンバレーのサンタ・クララで『ロボビジネス2013』会議が開かれた(EHパブリッシング主催)。同会議は今年で10回目を迎えた。

今回の会議は、初日のワークショップとその後2日間のセッションで構成されており、後者は事業開発、新市場と応用、実現技術、設計と開発の各テーマに分かれていた。その様子を数回に分けてお伝えしよう。

初日の「キックスタート・ワークショップ」は、ロボット企業の起業ワークショップである。どのようにロボットのアイデアを売れるビジネスにするのかを、経験者、ベンチャーキャピタル、そして最近増えているハードウェア起業のためのサポート会社、マーケティング関係者が話し合った。

左より、パワーズ氏(NREC)、カン氏(ダブル・ロボティクス社)、リノード氏(ロモーティブ社)

『ともかく最初は、いいロボットを作ること』のセッション。左より、パワーズ氏(NREC)、カン氏(ダブル・ロボティクス社)、リノード氏(ロモーティブ社)

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ロボットのベンチャー・キャピタリスト、ディミトリ・グリシン氏

ボストンやシリコンバレーでも、ベンチャー・キャピタリストがロボット分野に注目し始めているが、ロボットだけに特化して投資を行うベンチャー・キャピタリストがいる。ロシア人のディミトリ・グリシン氏だ。

グリシン氏は、ロシアのインターネット会社Mail.Ruの共同創設者で、現在CEO。ベンチャー・キャピタル会社のグリシン・ロボティクス社は、個人資産2500万ドルを元にして、起業されたばかりの会社にシード投資をする。パーソナル・ロボットが中心だ。

ディミトリ・グリシン氏(photo: Mail.Ru)

ディミトリ・グリシン氏(photo: Mail.Ru)

そのグリシン氏が、『ウォールストリート・ジャーナル』でインタビューに答えている

同氏は、ロボットがいる未来小説が本当のことになるのは予想以上に早く、今こそ、アイデアをビジネスにすべきだと言う。ハードウェア部品のコストも低くなり、3Dプリンターで安くプロトタイプを作ることもできるからだ。初期の投資額も50万ドル以下で済み、これはクリーン・テクノロジー業界などの新興企業への投資よりは、ずっと少ない額だという。

同氏が現在投資しているのは、以下の5社:

ナノサティスファイ社: 極小衛星を製造

ロボッツアップス社: ロボットのためのアップ・ストアー

ダブル・ロボティクス社: iPadを利用したテレプレゼンス・ロボットを開発

スヴィヴル社: 被写体に合わせて動くビデオ・キャプチャ技術

ボルトio: ボストンのハードウェア・インキュベーター

同氏は、ロボット革命の中心地となるのはシリコンバレーだと予測している。その理由は、デザインの伝統があること、メーカー・ムーブメントに見られるようにモノ作りをする人々が多くいること、他国から移住するイノベーターのあこがれの地であることなどだ。

同氏のところには、投資依頼がたくさん来るが、アメリカを別にすると、ヨーロッパ(特にロンドン)や中国が多いという。日本はもっとリードすると思っていたが、本物のビジネスにするよりは、ヒューマノイドを作ることの方に関心があるよう、と見ているようだ。

「これだ!」というビジネス・アイデアのある日本のロボット開発者は、どんどんグリシン氏にコンタクトを取っていただきたいものだ。


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