アーカイブ: 軍事用ロボット

兵士補強スーツ(外骨格)の評価テストが完了

DARPA(国防総省高等研究開発局)は、2011年からウォーリア・ウェブ(兵士用補強スーツ)プログラムを進めてきたが、その下で開発されたプロトタイプの評価テストが終わったと、『カーツワイルAI』が伝えている

Credit: DARPA

Credit: DARPA

このスーツは、時に100ポンド(45キロ)もの荷を背負って、荒れ地を長時間歩き続けることもある兵士たちの負担と怪我を減らすことが目的とされている。戦闘服の下に身につける柔らかく軽量な服で、荷の重量を分散させ、関節を安定させ、兵士が自然な歩調を保てるようにするために複数のテクノロジーを統合したもの。それでいて消費電力は100W以下という設定だ。

DARPAによるウォーリア・ウェブのコンセプト(credit: DARPA)

DARPAによるウォーリア・ウェブのコンセプト(credit: DARPA)

評価テストのためにも5ヶ月が費やされ、複数のカメラで兵士の動きをキャプチャーして検討が行われたという。今後は、補強スーツを生産し実際の戦闘地でのパフォーマンスがテストされる。

ペットマン、迷彩服を着る

4本足で歩く「ビッグドッグ」を始め、軍事用のちょっと怖いロボットを開発することで知られるボストン・ダイナミックス社のヒューマノイド・ロボット「ペットマン」が、やっと服を着たと話題になっている。

ペットマンは、歩くだけでなく、腕立て伏せをしたり階段を上ったりという動きがテストされてきたが、そもそも服を身につけることが目的だったようだ。というのも、ペットマンの主要な役割は化学兵器が使われた環境でどれだけ兵士の防護服が耐えるかをテストすることだからだ。

からだの動き、関節の曲げなどさまざまな身体の動きだけではなく、高い気温の中で汗をかいたりすることもシミュレートして、極限状態における人体の生理機能も再現するという。

そもそもペットマンは、国防総省の化学生物防衛プログラムの補助金を受けて進められている研究。そのため、化学物質が服を通して漏れてきた際にも、それを感知するらしい。服をテストするだけのために、これだけ高度なロボットを開発するという厳しい現実が伝わる。

ところで、ビッグドッグにもアーム(頭?)がついた模様。ビデオはここから。やっぱり怖い。


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