コー・ロボットへの要求は業界によって異なる。RIA白書より

米国ロボット工業会(RIA)が、昨年10月にコー・ロボットに関する白書を発行している。誰にでも無料でダウンロードできるので、ぜひご覧いただきたい。

Robot - ria_white_paper

コー・ロボットとは、周知のように人と並んで作業ができるような安全なロボットのこと。数年前からアメリカのリシンク・ロボティクス社、デンマークのユニバーサル・ロボッツ社などが注目され、日本ではカワダ・ロボティクスのネクステージがよく知られる。

この白書はそれほど長いものではないが、航空産業、自動車産業、エレクロトロニクス、生命科学、プラスティック製造業などの関係者に聞き取りをして、コー・ロボットに何が求められているのか、コー・ロボットが従来のロボットに置き換わるのかといったことを尋ねている。

たとえば、航空機産業や自動車産業ではコー・ロボットに対する期待は大きいものの、もっと重いものを扱えるようになること、スピードを高くすることなどを希望している。一方、生命科学やプラスティック製造業では、プログラムが簡単なことや精密度の向上が求められている。エレクトロニクス産業はROI(投資対効果)が重要という。

こうしたことに対応して、ロボット業界ではさまざまなコー・ロボットが開発されている。リシンク・ロボティクス社のバクスターやユニバーサル・ロボッツの製品は動力と力に限度が設けられている(PFLRs=power and force limiting robots)ことが評価されて注目を集めてきたものの、他にも手による動きのガイド、速度や距離のモニタリング、緊急停止モニター・ボタンなどがコー・ロボットには求められるという。

また急がれるのが、安全基準の設定やコー・ロボットをよりよく理解するための教育プログラムという。

 

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