<イベント・レポート>『Automatica 2016』その① クカ社のブースが美しかった

先週6月21〜24日にミュンヘンで開かれたロボット見本市『Automatica 2016』。今年は昨年を30%も上回る4万5000人の来場者があったとのこと。ロボットへの注目度が伺われる。

ロボニュースは、サービス・ロボットとスタートアップを見ようと訪問したのだが、クカ社のブースにはすっかり見とれてしまった。

クカのブース。遠目にはロボットがまったく見えない。

クカのブース。遠目にはロボットがまったく見えない。

まず、ブースがあまりにすっきりしている。他の産業ロボット会社のブースでは、大きなロボットアームがジープを持ち上げたりと忙しいのだが、それとは大きな違い。

近寄ってみると、アーム付きの走行型ロボットが数台静かに走っていた。「未来のスマート工場」を一足先に見せようという趣向らしい。

アーム付きの自律走行型ロボットが、連携して作業中。

アーム付きの自律走行型ロボットが、連携して作業中。

ここで生産されているのは、カスタマイズされたスマートフォンのケース。注文が入ると、倉庫へロボットが在庫を取りに行き、白いケースをプリンター機に運び、プリントができると品質チェックが行われ、保管する。そこで、名前入れを注文した客のスマートフォンへ連絡が入る、という流れだ。

奥のボックスでプリントされたケースが、最後には手前の保管コーナーへ運ばれる。

奥のボックスでプリントされたケースが、最後には手前の保管コーナーへ運ばれる。

これからの工場は、大型の機械が固定されるのではなく、交換可能な可動式設備で構成されると言われる。その中でも、アーム付きの自律走行型ロボットは注目の的だ。クカのブースでは、そのハードウェアと、すべてが連携するソフトウェアやクラウドのしくみを展示していたわけだ。

要はこれからは、こうしたフレキシブルな生産環境になり、インダストリー4.0で予測メンテナンスや製造最適化、深層学習などが取り入れられるということらしい。

生産は、こんな流れで。

生産は、こんな流れで。

実際の工場では、自律走行型ロボットだけで作業が済むわけではないだろう。だが、スマート工場のコンセプトを実におしゃれに見せたブースだった。

下はクカ社のビデオ。

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